お金を使うのが怖いのはなぜ?罪悪感の正体は親のお金観

「お金を使うのが怖い」。レジの前で、お財布を開く手が止まる。カートに入れた商品を、結局そのまま消してしまう。買ったあとも「本当に良かったのかな」と、ずっと考え続けてしまう。そんな感覚に、心当たりはないでしょうか?
ひと口に「怖い」といっても、その中身は、主に3つの層に分かれています。
- ①残高が減っていく怖さ……数字が目減りしていくこと自体への恐れ
- ②将来、足りなくなることへの怖さ……教育費・年金・老後など、未来への不安
- ③使うこと自体への怖さ……お金があっても、支払った瞬間に胸のどこかがチクッと痛む
①と②は、数字を把握することで、緩和される部分があります。ですが、最も厄介なのは③です。無駄遣いのときだけではありません。必要なものを買っても、自分のために少しだけお金を使っても、ちゃんと稼いだお金で支払っても、それでも申し訳ないような、落ち着かない気持ちが残る。この正体が、お金を使うことへの『罪悪感』です。
この記事では、私が10年以上『お金モテ®』という考え方を伝えてきた経験と、たくさんの方のお金の悩みに向き合ってきたなかでみえてきた、「お金を使うのが怖い」の奥にある罪悪感の正体と、それを少しずつ緩めていく方法を、できるだけやさしくお話ししていきます。
先にお伝えしておくと、その怖さは、あなたの意志が弱いからでも、心が狭いからでもありません。原因は、もっと深いところにある、あなたが知らないうちに受け取ってきた「お金観」と、潜在意識のクセにあります。
お金を使うのが怖い人によくある7つの特徴
まずは、いまのご自身の状態を、外側から眺め直してみましょう。「お金を使うのが怖い」という感覚をお持ちの方には、よく似た特徴があります。次の7つを、順番に読んでみてください。
- 自分の好みや必要性よりも、安いかどうかを優先させてしまう。そして、あとから後悔する
- 家族や友人のためならお金を出せるのに、自分だけに使うとなるとなぜか申し訳なくなる
- 人からのご好意やご馳走を、素直に受け取ることができない
- 必要な支出だとわかっているはずなのに、減った口座残高を見ると胸が苦しくなる
- 買ったあとに値段を調べ直して、損していないかと何度も確かめてしまう
- 定価で買うことに抵抗感があり、割引やセールのときにしか手が出ない
- 収入が増えたのに怖さは減らず、むしろ以前よりもお金を使えなくなった
なかでも4つめと5つめは、使う前の怖さというよりも、お金を使うと不安になる、という感覚に近いものです。支払うまでは平気だったのに、使ったあとから気持ちが落ち着かなくなり、減った残高や値段のことが頭から離れなくなる。使う前に手が止まる“怖さ”と、使ったあとに押し寄せる“不安”は、向きが違うだけで、同じひとつの感覚なのです。
いくつ当てはまったかを数える必要はありません。この7つは、一見すると別々のお悩みのようにみえて、実は同じ原因に由来するからです。それが、お金との『あり方』なのです。
つい安いほうを選んでしまうことも、自分にだけお金を使えないことも、人からのご好意を受け取ることができないことも、家計の知識や節約のスキルが足りないことで起きているわけではありません。ですので、家計簿の付け方を覚えても、割引を探す工夫を増やしても、怖さそのものはあまり変わらないのです。
お金を使うのが怖いのはなぜ?恐怖を強める将来の3つの不安(老後・年金・教育費)
深いお話に入る前に、②の「将来、足りなくなることへの怖さ」を、先に整理しておきましょう。お金を使うのが怖いという感覚を強めているもののひとつに、この将来不安があります。そしてこの不安は、多くの場合、次の3つのどれかにたどり着きます。
- 老後……いつまで働くことができるのか、働けなくなったあとの暮らしを、どうやって支えるのか
- 年金……自分が受け取る頃には、どんな形になっているのか、そもそも受け取れるのか
- 教育費……子どもの進路によって、いつ、どれくらいのお金が必要になるのか
この3つに共通しているのは、どれもまだ起きておらず、正解を誰も断言することができないという点です。そして人の心は、輪郭のない正体不明なものを何よりも怖がります。わからないまま頭の中だけでぐるぐる考え続けると、不安はどこまでも大きく膨らんでいきます。膨らんだ不安は、やがて目の前の数百円まで「使ってはいけないお金」に変えてしまうのです。
ですから、数字の見通しを立てる作業には、大きな意味があります。ただ、そこは家計やライフプランニングの専門家(ファイナンシャルプランナーなど)の得意分野ですので、この記事では踏み込みません。
そのうえで、正直にお伝えしておきたいことがあります。将来の数字がみえたら、怖さが全部消えるのかというと、そうではないということ。見通しが立っても、貯金が増えても、それでもお金を使うのが怖いままという方は、実際、少なからずいらっしゃいます。だとすれば、残っているこの怖さは、いったいどこから来ているのでしょうか?
お金を使わないまま過ぎた時間は、二度と戻ってきません。会いたい人に会うことのできる時間も、子どもがまだ一緒に出かけてくれる時間も、いずれ終わりがやってきます。たしかに銀行口座の残高は、我慢したぶんだけ積み上がっていくことでしょう。でも、そこで失った時間と幸せな思い出は、どれだけ待っても二度と戻ってきてはくれないのです。
お金を使わなかった裏側で、自分は何を失っているのか。ときどきでかまいませんので、ぜひ問い直してみてください。
「お金を使うのが怖い」の正体は罪悪感|『使い方』ではなく『あり方』の問題
ここからは、3つのうち、もっとも深いところにある③の「使うこと自体への怖さ」を扱っていきます。この正体は、さきほどお伝えしたとおり、罪悪感になります。
多くの人は、この怖さを「使いすぎたから」「もっと節約すべきなのに」という、使い方の問題だと思っています。だから、家計簿をつけたり、支出を切り詰めたりして、なんとか怖さを抑え込もうとします。
ところが、不思議なことに、どれだけ節約しても、怖さも罪悪感も消えません。むしろ「ちゃんと管理できていない自分」を責める材料が増えて、苦しさが増していくことすらあります。
それは一体なぜなのでしょうか?実は、そうなってしまうのは、お金を使うと怖く感じる本当の理由が、お金の使い方にはなく、ご自身の『あり方』のほうにあるからです。
もう少し具体的に言うと、この怖さは「お金が出ていくこと」だけに反応しているのではありません。お金を使うという行為が、あなたの心の奥にある「自分のためにお金を使ってもいいのだろうか」「自分は幸せになっていいのだろうか」という問いを、刺激していることが原因なのです。だから、支払った瞬間に胸がざわつきます。
誤解のないように補足しておくと、節約や家計管理が悪いわけではありません。生活を維持する土台として、とても大切なものです。ですが、罪悪感という感情の根源は、数字の管理だけでは解決することができません。感情の問題は、感情が生まれた場所までさかのぼらないと、本当の意味では解消されないからです。では、その「生まれた場所」とは一体どこなのでしょうか?

原因の多くは、親から受け継いだ「お金観」にある
お金を使う罪悪感の、最も深いところにあるもの。それは多くの場合、子どもの頃に、親から無意識に受け取った「お金観」にあります。
少し私自身の話をさせてください。今でこそ、お金に関する活動をしている私ですが、その原点は決して明るいものではありませんでした。
私がまだ幼かった頃、父がお金のことで、よく母に文句を言ったり、母の悪口を言ったりしていたのです。その光景が、私はとにかく嫌で嫌で仕方ありませんでした。「どうして人は、お金のことで大切な人を責めたり、悪口を言ったりするのだろう」。この小さな嘆きが、やがて「どうすれば人は、お金のことで争わずにすむのだろう」という問いに変わり、私の今の活動につながっているのです。
何が言いたいのかというと、私がご相談に乗ってきた範囲では、多くの方が、お金についての感じ方を、理屈ではなく、ご両親から直接受け取ったままでいるように感じるのです。
- 「お金の話をすると、家の空気が悪くなった」
- 「贅沢をすると、親が悲しい顔をした」
- 「買って欲しいと言うと、ワガママだと叱られた」
- 「お金は、イヤなことを我慢して、苦労してやっと手にするものだと言われた」
こうした体験を積み重ねた子どもは、大人になっても、お金を気持ちよく使うことに、無意識にブレーキがかかります。お金を使う=悪いこと、楽しむこと=後ろめたいこと、という感じ方が体に染み込んでいるからです。これが、罪悪感の正体のかなりの部分を占めているのです。
「親を幸せにしなきゃ」という思い込みが罪悪感を生む
もうひとつ、ご相談に乗っていると、よく出くわす原因があります。それは「自分が親を幸せにしなきゃいけない」という思い込みです。この思い込みを持ったまま、「うちの親は、なんだか不幸そうだ」と感じていると、心の中では以下のようなロジックが無意識に働いてしまいます。
「自分は親を幸せにできなかった」→「だから自分が悪い」→「だから自分は幸せになってはいけない」

親が幸せじゃないのに、自分だけが幸せになってしまったら、罪悪感がもっと大きくなってしまいます。だから人は無意識のうちに「自分が幸せになりませんように」「自分らしく生きられませんように」と願うような選択を無自覚にしてしまうのです。自分のためにお金を気持ちよく使うことができないのは、そのひとつの表れなのです。
でも、ここで一度立ち止まって考えてみてほしいのです。そもそも、どうして子どもが、親を幸せにしなければいけないのでしょうか?親子であっても、ひとりの人間としては別々です。違う価値観で、違う人生を歩んで、全く構いません。親には親の人生があって、あなたにはあなたの人生があるだけ。そこに良いも悪いもありません。このことに「確かに言われてみればそうかも」と気づいたときにはじめて、あなたの人生が、あなただけのものとして動き出すのです。
怖さが意志で消えないのは「潜在意識のブロック」だから
ここまで読まれて、「頭ではわかるけれど、それでもお金を使うのは怖い」と感じた方も多いかもしれません。大丈夫です。それは、ごく自然なことですので。なぜなら、この怖さや罪悪感は、ご自身でも気づけない「潜在意識」のレベルで働いているからです。
潜在意識というのは、いわば心の自動運転の部分です。私たちが意識できている領域(顕在意識)はごくわずかで、日々の行動や感情の選択には、潜在意識が大きく関わっていると言われます。そして潜在意識の力はとても強く、顕在意識でいくら「お金を使ってもいいんだよ」と思おうとしても、潜在意識が「いやいや、ダメダメ!」と抵抗すれば、そちらが勝ってしまうのです。

つまり、お金を使うのが怖いという感覚は、頭(顕在意識)と心(潜在意識)のあいだに起きている綱引きのようなものだと言えるでしょう。だから、根性や気合いで「気にしないようにしよう」とすればするほど、かえって苦しくなるのです。これは意志の問題ではないからです。
もうひとつ、知っておくだけで楽になる視点があります。それは人の心の状態にはいくつもの段階があり、私の実感では、怖さや罪悪感は、その中でもとりわけエネルギーが下がってしまった状態のひとつだと感じています。これらを抱えているあいだは、行動するエネルギーそのものが、どうやっても湧きにくいのです。私が日頃、周りの方にお伝えしている『エネルギーの視点』で見てみると、「動けない」「前に進めない」と感じるのは、あなたが怠けているからではなく、怖さと罪悪感があなたのエネルギーを奪っているからなのです。
稼げば稼ぐほど使うのが怖くなった|「あり方」を変えるしかない理由
「稼げば稼ぐほど、使うのが怖くなった」「たまに自分のために物を買うだけで申し訳なくなる」。こうした声をよく耳にします。
「お金がないから不安で怖いに違いない。だったら、たくさん稼げば解決するはず」。昔の私もそう考えていました。(“稼いでも消えない不安”の正体については『お金の不安が消えない理由』で詳しく書いています。)
でも、これは半分正解で、半分間違いです。というのも、たとえ収入が増えたとしても、お金を使う怖さが消えない方が少なくないからです。むしろ、守るべき金額が増えた分、減ることへの恐れが強くなってしまうことさえあります。
ここに、大事な真実が隠れています。この怖さは、お金の量の問題ではなく、お金との『関係性』、つまりあり方の問題だということなのです。あり方が変わらなければ、いくら稼いでも、怖さと罪悪感はいつまでも、どこまでもつきまといます。
恥ずかしながら、私はこのことをかなり手痛い形で学びました。随分と昔、「お金は稼ぐものだ」と信じて疑わなかった頃、私は株とFXで、1000万円超を溶かしてしまいました。お金を追いかければ追いかけるほど、不安と焦りがにじみ出て、お金は私の手からいとも簡単に逃げていったのです。
どん底に落ちて、お金との向き合い方を根本から変えていくなかで、私はようやく理解しました。変えるべきなのは、お金の量や稼ぎ方ではなく、自分のあり方のほうだったのだ、と。不思議なことに、あり方が調うに連れて、お金を使うときのざわつきも、少しずつ解消へと向かっていったのです。
とはいえ、あり方の問題だとお伝えしても、すぐにはピンとこないかもしれません。というのも、この怖さは、いまご自身が置かれている状況によって異なるからです。そこで、よくある事例を、3つほど挙げてみたいと思います。
ひとつ目は、ご家庭を支えられていて、ご自身の名義では収入を得ていない方です。いわゆる専業主婦や主夫の方が当てはまります。「自分で稼いだお金ではないのだから」という思いが先に立って、家族のためなら迷わず出せるのに、ご自身のためとなった瞬間に申し訳なさが湧いてくる。これは、稼いだ金額でお金を使う資格を測っている状態だと言えます。ただ、そのものさしで測り続けるかぎり、たとえご自身の収入が生まれたとしても、怖さはそのまま残ることになるでしょう。理由は、ここで問われているのは金額ではなく、自分は受け取っていい存在だと自分で思えているかどうか、のほうだからです。
ふたつ目は、収入額が増えたばかりの方です。就職や昇給、独立を経て、数字の上では以前よりも明らかに経済的な余裕が生まれている。それなのに、以前よりもお財布のヒモが固くなっている。「この余裕は、たまたまかもしれない」「自分には、まだふさわしくない」。そんな声が内側から聞こえてくるとしたら、それは金額だけが先に上がって、受け取る側の自分が追いついていない状態だと言えるでしょう。自分の価値を疑いながら支払おうとすると、どうしてもブレーキがかかってしまうことになります。
みっつ目は、親の介護が視野に入ってくる40代以降の方です。ここは実際にお金が必要な場面ですので、備えること自体は、とても大切なことだと言えます。ただし、気をつけたいのは「いくら用意すれば安心なのか」の答えが出ないまま、全ての支出に蓋をしてしまうことです。備えは必要でも、いまのご自身に必要な支出までも切り詰めてしまうと、手元に残るのはただの数字だけになってしまいます。将来のために今のご自身を犠牲にするのは、備えとは少し違うと言わざるを得ないでしょう。
ご自身は、どの事例に近いでしょうか?状況も年代も異なりますが、この3つには共通しているものがあります。それが、どれも金額の問題として現れながらも、根本的な課題は、素直に受け取れない自分自身のあり方、という点です。だからこそ。お金をもっと稼ごうとしたり、増やそうとするよりも、お金との関係性、つまりあり方のほうを調えていくことのほうが効果的なのです。
お金を使ったあとに残るのは、心地よさ?それとも、怖さ?
怖さが緩む『温かいお金』の使い方
では、自分のあり方をどのように調えれば、お金を使う怖さが緩むのでしょうか?ここで知っておきたいのが、お金には『冷たいお金』と『温かいお金』の2種類がある、という視点です。
冷たいお金と温かいお金
『冷たいお金』とは、貯金額や収入額、資産額など、数字でしっかりと管理できる、信用から生まれてくるお金です。生活を守る土台であり、安心を支えてくれます。これがあるからこそ、人は新たな挑戦ができるようになります。
一方の『温かいお金』とは、目にみえず、数値化もされないけれど、人と人との信頼から生まれてくるお金です。『信頼残高』とも呼ばれ、これが多い人ほど人間関係に恵まれるのが特徴で、人生における幸福感に大きな影響を及ぼしています。
※2つのお金については『お金モテという『あり方』』でくわしく解説しています。
お金を使うのが怖いという感覚の多くは、お金が「ただ出ていって消えてなくなる」という実感から生まれています。減っていく一方だと感じているからこそ怖い。だとしたら、その逆の、使うことで自分のエネルギーが上がる『お金を使った温かい体験』を、少しずつ積み重ねていくことが、何よりの薬になるのです。

判断の基準は、体温が上がるかどうか
とはいえ、いきなり大きな金額を使う必要は全くありません。むしろ逆です。判断の基準は、たったひとつ。こう自分に問いかけるだけです。
「このお金の使い方をすると、自分のエネルギー(体温)が上がるかな?」
エネルギーが上がる感じ=体温が上がる感じ。ここにYesと感じる使い方に、優先的にお金を使ってみてください。コンビニのコーヒーを少しだけ質のいいものにする。お世話になった人に、ささやかなお礼を贈る。そうした小さなことで十分です。金額は小さくて構いません。むしろ、怖さを感じない程度の金額であることが大事です。
そして、小さく繰り返し続けることに、大きな意味があります。「使ったけれど、怖いことは起きなかった」「むしろ、温かい気持ちが残った」。この体験が一度きりでは、潜在意識は書き換わりません。ですが、何度も何度も繰り返していくことで、潜在意識が少しずつ書き換わっていくのです。そのたびに、お金を使うことへの恐れや罪悪感が小さくなっていきます。
世の中では、お金の使い方が『消費』と『投資』の2つに分けて語られることがよくあります。お金モテでは、そこに「自分の体温が上がるかどうか」という軸を重ねて、支出を4つに分けてみています。
これは、支出をお金の『4つの窓』のうち、生活を支えるために消極的に支払っている必要経費(D)から、自分の体温が上がる『自己満足(B)』へと、ほんの少しだけシフトさせていく練習でもあります。Bに回すお金は、新しく生み出す必要はありません。Dのなかに、「これは削ってはいけない」と無意識に思い込んできた出費が混じっていることがよくあります。それを見直したぶんを、ぜひBへと回してみてください。「使わなきゃいけないから使う」のではなく、「自分のエネルギーが上がるから使いたくて使う」。この感覚に慣れていくことで、お金を使うことへの怖さが徐々に薄れていくことになります。

そのお金の使い方をすると、体温が下がる?それとも上がる?
「使えない」と「受け取れない」は、表と裏
そしてもうひとつ、見落とされがちな大事なポイントがあります。それは、お金を気持ちよく使えない人は、お金を気持ちよく受け取ることも苦手なケースがよく見られる、ということです。
なかでも「自分のためだけにお金を使えない」という感覚については、別記事「お金使えない症候群」で、その正体と抜け出し方を詳しくお話ししています。
「お金モテ®」の考え方では、お金の循環を「満たし、調え、与えて、受け取る」という4ステップで考えます。まずは自分で自分を満たし、心と暮らしを調え、その余った分を周りの人たちに与え、その結果、巡ってきたものは素直に受け取る。この4つがぐるぐると回り続けているとき、お金は循環していると言えるのです。
ところが、罪悪感の強い人は、この最後の「受け取る」でつまずきがちです。お金を受け取ろうとすると、「申し訳ない」「もったいない」「自分にはその資格がない」といった気持ちが湧いてきて、受け取りきれない。せっかく与えることができたとしても、受け取らないので、そこで循環が止まってしまうのです。
「お金を使う罪悪感」と「お金の受け取れなさ」は、実は同じコインの表と裏だと言えます。どちらも「自分には価値がある」という感覚が育っていないという共通点があります。だからこそ、温かく感じられるお金を、気持ちよく自分のために使う練習が、お金を気持ちよく『受け取る』練習につながっていくのです。
受け取り上手な人を思い出してみてください。「ありがとう!うれしいです!」と、素直に受け取ります。あのまっすぐさこそが、お金にも人にも好かれるあり方なのです。罪悪感を手放していくというのは、この「ありがとう」と受け取れる自分を、少しずつ取り戻していくことでもあるのです。

お金を使うのが怖い気持ちをゆるめる4つのステップ
考え方がわかったところで、この怖さ(お金のブロック)を実際にゆるめていく手順を、シンプルにまとめておきます。将来の数字への不安は見通しを立てることで軽くなりますが、その奥に残る怖さは、次の4つで解消させていくことができます。ぜひ順番に、できそうなものから試してみてください。
- 1.「自分のせいじゃない」と知る……怖さの原因は、親から受け継いだお金観と潜在意識のクセにあります。あなたの意志が弱いからではありません。
- 2.「親を幸せにしなきゃ」の思い込みに気づき手放す……親には親の人生、あなたにはあなたの人生があります。区別してもいいんだと、自分に許可を出してあげましょう。
- 3. 体温が上がるお金の使い方を小さく積み重ねる……怖さを感じない程度の少額でいいので「これは自分のエネルギーが上がるな」と感じるお金の使い方を繰り返して、恐れを少しずつ解消していきましょう。
- 4.「ありがとう」と受け取る練習をする……使うことと受け取ることは表裏一体です。素直に受け取ることができる自分を、少しずつ取り戻していきましょう。
それでも、怖さが日常をのみ込んでしまうときは
ここまで、お金を使う怖さを緩めていく考え方をお伝えしてきました。ですが、もし今、その怖さがあまりにも重く、日々の生活や心の健康にまで影を落としているなら、どうかひとりだけで抱え込まないでください。
例えば、必要な食事や医療費にまでお金を使うことができない。お金のことが頭から離れず眠ることができない。そんな状態が続いているなら、それは「あり方」を調える以前に、心と体を休ませることのほうが先です。
幼い頃の家庭の体験が深く関わっている場合、自分ひとりで向き合うのが難しいこともあります。我慢して頑張ることだけが、正解ではありませんので、つらさが大きいときには、ぜひ、心療内科やカウンセリングなど、専門家の力を借りることも選択肢に入れていただけたらと思います。
まとめ|お金は、あなたのあり方が映し出された影
最後に、要点を振り返っておきましょう。
- 「お金を使うのが怖い」には3種類があります。残高が減る怖さ、将来への不安(老後・年金・教育費)、そして使うこと自体への怖さ(=罪悪感)。
- もっとも深い層の正体は、お金の使い方ではなくあり方の問題です。
- 原因の多くは、親から受け継いだお金観と「親を幸せにしなきゃ」という思い込みにあります。
- この怖さは潜在意識のレベルで働くため、意志の力だけでは消えません。
- 稼ぐほど怖くなるのは、量ではなくお金との関係性の問題だからです。
- 緩める一歩は、「エネルギー(体温)が上がる」お金の使い方を小さく重ねていくことにあります。
- 「使えない」と「受け取れない」は表裏一体です。素直に「ありがとう」と受け取る練習をしていきましょう。
お金を使うのが怖いのは、あなたがダメだから生まれる感覚なのではありません。むしろ、あなたが誠実で、人やお金を大切にしたいと願ってきた証でもあります。その優しさはそのままに、ご自身を責める方向から、ご自身を満たす方向へと、少しずつシフトしていって欲しいなと願っています。
私がいつもお伝えしているのは、お金の現実は、自分の『あり方』が映し出された影だということです。お金を使うときに胸が痛むのなら、それは「もっと受け取ってもいいんだよ」という、お金からのサインなのかもしれません。かつて1000万円超を溶かした私でも、ありがたいことに独立してからもう10年以上、好きなことを仕事にすることができています。どんな失敗があったとしても大丈夫。あり方は、いつから、どこからでも調えていくことができるのですから。
あなたのお金観は、親ゆずりのまま?それとも自分で選んだもの?
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