「お金という数字がもっと積み上がれば、胸のざわつきはきっと消えてくれる」。かつての私は、この思い込みに首まで浸かって疑いませんでした。

その結果どうなったのか。株式投資とFXの世界で、気がつけば1,000万円以上のお金を失っていたのです。「もっと」「もっと」と期待を上乗せするほど、不安と執着はふくらみ、指の隙間からお金はこぼれ落ちていきました。

何もかも失って自分の内側を見つめ直したときに、ようやく心の底から理解できたことがあります。それは——お金に「期待する」ことと、お金を「信頼する」ことは、まったくの別物だったということでした。

この記事では、私が10年以上お伝えし続けてきた『お金モテ®』の考え方をもとに、「お金に期待しない生き方」の本当の意味を、2軸4タイプ診断を使いながら、できるだけやさしく解きほぐしていきます。

「お金に期待しない」は諦めじゃない〜不安と執着を生む”期待しすぎ”の逆説

「お金に期待しない」と聞くと、どこか諦めや達観のような、冷めた響きを感じる方も少なくないのではないでしょうか?

「もう夢を見るのはやめよう」「がんばっても意味がないから諦めよう」。そんな投げやりな言葉に聞こえたのだとしたら、この記事の趣旨とはまったく違うので、少し補足させてください。

お伝えしたい「期待しない」というのは、諦めではありません。むしろその逆で、お金への”期待しすぎ”を手放して、お金を『信頼』する状態へと切り替えていくこと。そう捉えていただければと思います。

期待と信頼。一見似ているようで、この2つはまったく違うものなのです。

  • “期待”=「お金さえあれば、私の不安は消えるはず」と、お金に自分の幸せを丸投げする状態
  • 『信頼』=自分の『あり方』を調えていれば、お金は必要なぶん巡ってくると、腹の底から任せている状態

お金に期待しすぎる方ほど、実はお金のことを24時間考えています。「足りるだろうか」「減ってしまわないだろうか」「もっと稼がなきゃ」。頭のなかは、いつもお金でいっぱい。ところが不思議なもので、そこまで執着しているのに、なぜかお金は寄ってきてくれないもの。

かつての私が、まさにそうでした。「もっと稼げばこの不安から解放されるはずだ」と信じ込んで、株やFXの画面に日中も夜中も張りついていたのです。ですが不安は消えるどころか、日に日にふくらんでいく。数字が減れば「もっと取り返さなきゃ」と焦り、数字が増えれば「また明日には減るかも」と怖くなる。増えても減っても、心が休まる瞬間はありませんでした。

やがて最終的に1,000万円を超えるお金を市場に溶かした瞬間、ようやく気づいたのです。私が本当に欲しかったのは、お金という数字そのものではなく、「もう不安を感じなくていい」という安心のほうだった、ということに。

お金は、私の代わりに私を安心させてくれる万能の道具ではありません。お金にその役割を背負わせすぎると、つまり期待しすぎると、お金とのつきあいは、追いかけっこのように苦しくなっていくのです。

とはいえ、「期待するな」と言われて、明日から手放せるほど簡単ではありませんよね。だからこそまず、いまの自分がお金とどんな距離感で向き合っているのかを、腰を落ち着けて確かめるところからはじめていきましょう。

2軸4タイプで見る、いまのあなたとお金の距離

お金とのつきあい方を見つめ直すときに、私がよく使う『ものさし』があります。それが、この2軸4タイプの見立てです。

横軸に「お金への期待」。お金にすがっているか、それとも手放せているか。縦軸に「自己受容」。自分のあり方をそのまま受け入れられているか、それとも受け入れられずにいるか。この2つの軸で、いまのご自身の立ち位置を眺めてみるのです。

  • タイプA:不足感を数字で埋めようとしがちな”追いかけ屋”
  • タイプB:がんばりに見合う結果を求めすぎる”力み屋”
  • タイプC:手放したフリの奥に諦めが眠る”あきらめ屋”
  • タイプD:2つのお金が両輪で巡り出す『信頼者』

ひとつお断りしておきたいのが、この4タイプは優劣をつけるためのものではないということ。あくまで「いまの自分の現在地」を知るための地図のようなもの。地図を広げてみれば、どちらの方角に一歩を踏み出せばいいのかが、なんとなくでも見えてくるからです。

それでは、4つのタイプをひとつずつ、丁寧に見ていきます。ご自身に当てはまるところや、身近な方の顔が浮かぶところがあれば、それが最初の『気づき』のサインです。

【タイプA】期待”過剰”×自己受容”低”〜お金にすがるほど遠ざかる”追いかけ屋”タイプ

お金への期待がとても大きい一方で、自分自身のことは受け入れきれていない状態にある方が、このタイプAに当てはまります。心のどこかで「いまの自分ではダメだ」という感覚を抱えていて、その”欠けている感じ”をお金で埋めようとしてしまうのです。

かつての私が、まさにこのタイプの代表格でした。株とFXに向かっていた頃、銀行口座残高が増えれば「これで少しは私も価値がある人間だ」と感じ、逆に数字が減れば「やっぱり自分はダメだ」と落ち込む。数字としての冷たいお金の増減に、自分の存在価値そのものを重ねてしまっていたのです。

日常の並びとして、こんなパターンになっている方が少なくないのです。

  • お金に関するニュースや相場が気になって、四六時中スマホをチェックしてしまう
  • 銀行口座残高が減ると、それだけで一日中気分がどんよりする
  • 「もっと稼がなきゃ」と、興味がわかない副業や投資案件にまで手を出してしまう
  • 結果としてお金を溶かす”事故投資”を繰り返し、さらに自己嫌悪が深まる

追いかければ追いかけるほど、お金は逃げていく——この逆説がもっとも強く働くのが、実はタイプAだと言えるでしょう。理由は、行動の起点が「不安を消したい」「自分のダメさを埋めたい」というエネルギーだからです。焦りと欠乏感から出た手には、お金はなかなか乗ってきてくれません。

とはいえ、これはご本人の努力不足でも、意志の弱さでもありません。ただ、お金に対して”自分を救ってくれる存在”という、少し重すぎる期待をかけてしまっているだけ。その荷を、お金から下ろしてあげることが、抜け出すための最初の一歩になっていきます。

【タイプB】期待”過剰”×自己受容”高”〜夢はあるのに空回りする”力み屋”タイプ

自己受容はある程度できていて、自分の好きなことや夢もはっきり持っているのに、お金に対しては強く期待しすぎている、そんな方が、このタイプBに当たります。

「これだけがんばっているんだから、もっと収入があってしかるべきだ」「この事業がうまくいけば、一気にラクになれるはずだ」。そんな”もっと”のエネルギーで、いつも前のめりに走り続けている方が少なくないのです。

タイプBの方は、実はエネルギーそのものは高い水準にあると言えるでしょう。だからこそ、行動量も多いし、成果もある程度出やすい。ところが、お金に対する期待値を上げすぎているせいで、「これだけやったのだから、これくらいはもらえるはずだ」という前提が心の奥にできてしまうものなのです。

結果、思ったほどの数字がついてこなかったときに、大きく落ち込む。あるいは、「もっとやれば結果が出るはずだ」と、休むタイミングを見失って走り続けてしまう。夢はあるのに、なぜか手応えがつかめない。そんな空回りが起きやすいのがタイプBです。

見落とされがちなのが、冷たいお金だけを追いかけて、温かいお金を後回しにしてしまっていること。冷たいお金は「信用」から生まれる、数字で管理できるお金。一方で温かいお金は「信頼」から生まれる『信頼残高』——目に見えず数値化されない、非言語のお金です。信頼残高を積み上げてきた方ほど、良い仲間に恵まれ、心からやりたい仕事を通じて感謝を受け取りながら、暮らしを立てておられるもの。

タイプBの方は、冷たいお金の目盛りばかりを気にしすぎて、身近な方々との温かいお金の残高を、うっかり削ってしまいがち。「あと少しでゴールだから」とパートナーとの時間を後回しにしたり、「まずは売上」と目の前の方への気配りを飛ばしてしまったり。ご本人にはまったく悪気がないだけに、これがいちばんもったいないところ。

【タイプC】期待”手放し”×自己受容”低”〜諦めを”悟り”と勘違いする”あきらめ屋”タイプ

お金への期待は手放しているように見えるのに、自己受容ができていない状態が、このタイプCの特徴です。表面的には「もうお金にはこだわらない」「足るを知る、で十分」と語られるのですが、その奥に、実は”諦め”が横たわっている状態なのです。

これは、外から見ると一見タイプDの信頼者と似て見えるので、ご本人も周りも見分けがつきにくいのですが、内側の感覚がまったく違うのです。

  • タイプD=「自分を受け入れているから、お金にすがる必要がない」という信頼の状態
  • タイプC=「どうせ自分にはムリだから、お金に期待しても仕方ない」という諦めの状態

言葉のうえでは似ていても、そこにあるエネルギーはまったく違います。信頼から出る「期待しない」は開いていて、あたたかい。諦めから出る「期待しない」は閉じていて、どこか冷えている。この違いは、ご本人がいちばんよくご存じのはずです。

タイプCの方は、ご自身を守るために「期待しない」という鎧を身につけていることが少なくありません。過去に大きくお金で傷ついた経験、あるいは「お金の話をするのは卑しい」と刷り込まれてきた背景。そうした事情から、お金に対して”期待しないふり”をすることで、傷つかずに済むように調整しておられるのです。

ですが、その鎧のなかでは、温かいお金も冷たいお金も、両方が詰まってしまいます。お金を受け取ることが「悪いこと」に感じられ、お金を使うことにも罪悪感が伴う。結果として、生活を支える冷たいお金は細り、人からの厚意や感謝という温かいお金も、うまく受け取れない。「もうお金にこだわらないから」と穏やかに微笑みながら、実は少しずつ消耗していく——タイプCの奥にある苦しさは、本当によくご相談を受けるところなのです。

【タイプD】期待”手放し”×自己受容”高”〜冷たいお金と温かいお金が巡り出す『信頼者』タイプ

お金への”期待しすぎ”を手放し、なおかつ、自分自身のことを丸ごと受け入れることができている方が、このタイプD。まさに、お金モテ®な『あり方』が調っている状態と言えるでしょう。

タイプDの方の何が違うかというと、お金を”自分を救ってくれる存在”として見ていないところにあります。お金はあくまでお金。生活を支える土台であり、感謝や信頼を運ぶ媒体でもある。ただそれだけの、身近で誠実な存在として、揺るぎなく信頼している。だから、お金の増減に一喜一憂しないし、お金にいちいち意味を背負わせすぎない。

その結果、何が起こるのか。

  • 数字で管理できる冷たいお金=「信用」から生まれるお金が、生活の『土台』としてしっかり回っている
  • 数値化されない温かいお金=「信頼」から生まれる『信頼残高』が、人間関係のなかで自然にふくらんでいる

冷たいと温かい、この2種類のお金は、いわばひとつのお金の両面なのです。片方だけを追いかけている間は、どちらもぐらつく。ところが、”期待しすぎ”を手放して、自分のあり方を調えたところに立てるようになると、この裏表が同時に回りはじめるものなのです。

タイプDの方は、お金の使い方も特徴的です。しぶしぶ払う”必要経費”に偏らず、自分の体温(エネルギー)が上がるところに、小さくても心地よく使っていく。人からの厚意や感謝を、素直に「ありがとう」と受け取ることもできる。受け取ったエネルギーが、そのまま周りの方への「与える」につながって、無理のない循環になっていくもの。この「満たす→調える→与える→受け取る」の流れが、無理なく回っている状態と言えるでしょう。

大事なのは、タイプDは特別な人だけがなれる境地ではないということ。次のセクションでお伝えする3ステップを、小さく続けていくだけで、誰でも近づいていける『あり方』なのです。

タイプDに近づくための3ステップ〜「お金の問題」を「自分の問題」に翻訳し直す

では、どうすればタイプDの『信頼者』に近づいていけるでしょうか?

鍵になるのが、「お金の問題」を「自分の問題」へと翻訳し直す、という視点なのです。

これまでのご相談を振り返ってみると、お金のご相談で本当に本当に多いのが、実はお金が問題ではないのに、ご本人がお金の問題だと思い込んでいらっしゃるケース。「収入が減って不安だ」「貯金がなくなるのが怖い」というお話をよく伺うと、その奥から出てくるのは、「家族にどう思われるだろう」「周りに何と言われるだろう」といった、良好な人間関係や自己受容にまつわる声。そういう方が少なくないのです。

つまり、お金は「問題の表札」にはなっているけれど、本丸ではないもの。この取り違えたまま冷たいお金だけをどうにかしようとしても、根っこの不安は解消しません。だからこそ、翻訳し直す作業が必要になってくるのです。

ステップ1:「お金への不安」の裏側を1行で書き出してみる

まずは紙とペンを用意して、いまご自身がお金に対して感じている不安を、素直に書き出してみましょう。「収入が減るのが怖い」「もっと稼がなきゃと思うと苦しい」。どんな言葉でもかまいません。

そのうえで、それぞれの一文の下に、こう書き加えてみます。「これは、本当はお金の問題ではなく、〇〇の問題かもしれない」。〇〇の部分に入るのは、たいてい良好な人間関係だったり、自己受容だったり、過去のある出来事にまつわる感情だったりします。

頭のなかで考えるより、必ず紙に書いてみましょう。書き出すことで、はじめて「あ、私が怖かったのはお金の減少そのものじゃなくて、パートナーに何か言われることだったんだ」といった、本音がぽろりと出てくるものなのですから。

ステップ2:小さな『体温が上がる使い方』を、ひとつだけ選んでみる

翻訳作業のあとに取り組んでみたいのが、お金の使い方をひとつだけ、”必要経費”から『自己満足』の側へシフトしてみることです。

問いかけ方はごくシンプルで、こんなふうに自分に尋ねてみるだけ。「いま払おうとしているこの一杯(この一品)は、私の体温をひと目盛りぶん、じんわり上げてくれるだろうか?」Yesと感じるほうに、優先的に小さく使ってみましょう。

いつものコンビニコーヒーを、ちょっと気になっていた喫茶店の一杯にしてみる。しぶしぶ買っていたシャンプーを、香りが好きだと感じるものに変えてみる。金額は数百円でかまいません。むしろ、この小さな一歩を積み重ねていくことにこそ、本当の意味があるもの。こうした小さな選び直しの繰り返しが、お金にまつわる恐れや不安のかたまりを、ひとつぶんずつ軽くしていってくれるからです。

ステップ3:受け取ったものを、無理なく循環させていく

3つ目のステップは、「受け取る」を丁寧に扱うことです。

お金にモテる4ステップ——満たす→調える→与える→受け取る、のなかで、いちばんつまずきやすいのが、実はこの「受け取る」なのです。受け取り下手な方ほど、お金も感謝もエネルギーも、循環の入口で詰まってしまうもの。

ですから、まずは日常のなかで、いただいたものを「ありがとうございます」と、素直に受け取ることからはじめていくのがオススメです。人からの厚意も、褒め言葉も、思いがけない小さな贈りものも、「いえいえ、私なんて」と押し返さずに、まっすぐ受け取ってみる。そうして受け取ったエネルギーを、また周りの方に「与える」として循環させていきましょう。

この「受け取る→また与える」の流れが回りはじめると、温かいお金=『信頼残高』が、目に見えないところで着実にふくらんでいくもの。そしてあるとき、その残高に応えるように、冷たいお金のほうも、人を通じて自然と巡ってくるようになるのです。

お金に期待しない、とは、お金を信頼するということ

4つのタイプと3つのステップを通して、お金との距離のとり方をご一緒に眺めてきました。

最後にもう一度、いちばんお伝えしたかったことを繰り返させてください。「お金に期待しない生き方」というのは、決して諦めることではありません。「もう夢を見ない」でも、「がんばらない」でもない。お金に自分の幸せを丸投げする”期待しすぎ”を手放して、代わりに、お金という存在をまっすぐ『信頼』することへと切り替えていく——そういう腹をくくった選び直しなのです。

お金に期待するのをやめた瞬間、不思議なことが起こります。数字の増減に振り回されていた心が落ち着き、身近な方への感謝が自然と戻ってくる。そこから、冷たいお金と温かいお金が、少しずつ同時に巡りはじめるでしょう。

昔の私は、1,000万円超を溶かすまで、この当たり前のことにまったく気づけずにいました。「稼げばいい」「増やせばいい」の一択で、お金にすべてを期待して、結果、お金にも自分にも、ずいぶんと苦しい思いをさせてしまったもの。あのときの遠回りがあったからこそ、いま、独立して10年以上も、お金モテ®というテーマで大切な仲間と歩き続けられているのだと感じています。

お金は、あなたを裏切ることも、あなたを救うこともありません。ただ、あなたの生き方や日々の選び方を、そのまま正直に映し返してくれる水面のような存在なのです。その水面に映る自分を、否定せず、飾らず、そのまま受け入れられたとき——お金は、期待という重い荷から解放されて、あなたの人生を無理なく巡りはじめてくれるのですから。

ここで見た4タイプは、あくまで入口の見取り図です。もし、いまの自分がどのタイプに近いのかをもう少し具体的に確かめてみたいと感じたら、お金モテ冒険者タイプ診断(8タイプ)をのぞいてみてください。性格を決めつけるテストではなく、「今この瞬間」あなたがお金にどんな温度で向き合っているのかを映してくれる鏡です。

ぜひ今日から、いまのご自身がAからDのどのあたりに立っているのかを、じっくりと眺め直してみましょう。そこから半歩ずれるだけで、お金とのつきあいは驚くほど軽く、自由になっていくはずです。

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ともたけ@お金モテ®の人
お金モテ®︎の人|お金にモテるって、面白い。|東大→JR九州→MBA→(株)with my style代表|株とFXで1000万円溶かす→お金との向き合い方を変えて再起→メルマガ売上8桁→被災地へ仲間と211万円寄付|法人10期目|オンラインサロン10年運営|競馬・ホテルステイ・読書・クレカ・マイル・BTC好き|オーストラリア馬主
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