「潜在意識を学んで、書き換えのワークもちゃんとやっているのに、なぜかお金だけは変わらない」。そんなふうに感じたことはありませんか?本を何冊も読み、ノートに願いを書いて、アファメーションを唱え、感謝日記をつけて、瞑想も欠かさない。それでもなぜか、銀行口座残高はほとんど変わらないままで、心のなかにはむしろ「私は潜在意識の書き換えが下手なのかもしれない…」という小さな諦めが積もっていきます。

これって、実はとても不思議な現象です。恋愛でも仕事でもそれなりに現実が動いている方でも、こと「お金」というテーマになると急にうまくいかなくなる。そんなお声を、独立して10年以上『お金モテ®』という哲学をお伝えしているなかで、本当に多く耳にしてきました。

先にこの記事の結論をお伝えしておきます。潜在意識とお金の関係でつまずくのは、テクニックが足りないからではありません。潜在意識の97%を占めている『前提』——つまり、あなたの『あり方』そのものが冷たいままだからです。この記事では、その構造を『あり方』と『自己受容』というふたつの視点から解きほぐしていきます。やり方の話ではありません。もっと手前の、あなた自身の『温度(エネルギー感)』のお話になります。読み終わる頃には、書き換えても現実が変わらない本当の理由と、今日から前提を温めなおすための方法が分かりますので、どうぞ気楽にお読みください。

潜在意識と顕在意識の関係|お金の現実をつくる97%の自動運転

まず、土台となる構造から共有させてください。私たちの意識は、自覚できている部分と、自覚できていない部分に分かれています。一般に、自覚できている『顕在意識』はごくわずかで、残りの大部分を『潜在意識』が占めていると言われます。よく引き合いに出される割合が、顕在意識3%に対して潜在意識97%というものです。

この数字そのものよりも、大切なのは比率が意味している中身のほうです。つまり、私たちが「こうなりたい」と意識的に決めている部分は、思っているよりもずっと小さい。日々の判断のほとんどは、自覚がないまま自動的に走っているのです。

車の運転をイメージすると分かりやすいかもしれません。免許を取りたての頃は、ハンドルもブレーキも一つひとつ意識しないと操作できませんでした。でも慣れてくると、考えなくても手足が自然と動き、あっという間に目的地に着いてしまいます。これが自動運転の状態です。お金についても、これと同じことが起きているのです。

3%の目標は、97%の前提に上書きされる

ここに、お金だけが動かない理由が潜んでいます。あなたが顕在意識の3%で「年収を上げたい」「豊かになりたい」と目標を掲げたとします。ところが潜在意識の97%のほうに「お金は苦労して稼ぐもの」「私が受け取っていいのは、このくらいまで」という『前提』が入っていたら、どうなるのでしょうか?

答えはシンプルで、3%の目標は97%の前提に、気づかないうちに上書きされます。目標は「こうなりたい」という願望ですが、前提は「世界とはこういうものだ」という認識です。願望と認識がぶつかったとき、私たちは認識のほうを守ります。だからこそ、値上げをためらったり、良い話が来ても「今はタイミングが…」と見送ったり、臨時収入が入ってもなぜか同じ額だけ出ていったりする。すべて、前提どおりの現実に戻す動きなのです。お金モテ®でお伝えしている『あり方』というのは、この97%を占める前提そのもののことです。

あり方というと、少し精神論めいて聞こえるかもしれません。でも中身は極めて具体的で、あなたが世界をどう見ているのか、自分自身をどう扱っているのか、日々、自分にどんな言葉をかけているのか、ということ。その総体が前提となって、あなたという自動運転の車のハンドルを握っているのです。潜在意識の書き換えが空回りするのは、この前提に触れないまま、3%の側だけでなんとかしようとしてしまうからなのです。

前提には『温度』がある

そして、この前提には温度があります。冷たい前提と、温かい前提です。

「足りない」「奪われるかもしれない」「私にはまだ資格がない」という前提は、冷たい。一方で「すでに満たされている」「循環している」「受け取ってもいい」という前提は、温かい。同じ「収入を上げたい」という目標を掲げても、その裏側にある前提の温度が違えば、行き着く先はガラッと変わってしまうのです。

この『温度』こそが、これからお話ししていく軸になります。まずは、冷たい前提が具体的にどんな形でお金を遠ざけているのか。5つに整理して見ていきましょう。

潜在意識がお金を遠ざける5つの理由

詳しくはこれから本文で順にお話ししていきますが、先に「なぜお金だけが動かないのか」の結論を、5つにまとめておきたいと思います。心当たりのあるものがないかどうか、眺めてみてください。

  1. 『欠乏の前提』からスタートしている……「お金がない・もっと必要だ」という欠乏が前提に据わっていると、97%の側はその前提を維持する方向に働きます。
  2. お金を”数字”だけで見て、『温度』を無視している……残高や金額といった数字だけを追いかけて、人と信頼でつながる『温かいお金』の感覚が抜け落ちている状態です。
  3. 『自己受容』が置き去りになっている……「今の自分ではダメだ」という前提を抱えたまま願っても、心の底の「そうは思えない自分」が上書きしてしまいます。
  4. 『受け取り拒否』が自動で作動している……願うことには一生懸命でも、いざ差し出されると「私なんかが申し訳ない」と反射的に遠慮してしまう。この反射こそ、前提が自動運転している証拠です。
  5. 「潜在意識=コントロールする道具」という発想のまま……力ずくでお金を引き寄せようとすればするほど、お金も人もむしろ離れていきます。本当は『モテる側』になるのが近道なのですが、そこが逆になっている状態です。

どれも「やり方」ではなく、その手前にある『あり方』であり、あなた自身の『温度』の問題なのです。では、これから、5つを順に紐解いていきましょう。

潜在意識が握りしめている冷たいお金と温かいお金

まず、大前提として押さえておきたいお話からはじめたいと思います。実は「お金」には、全く性質の異なる2つの顔が同時に存在しているのです。この「2つの顔」を分けることなく、一括りにして「お金が欲しい」と願ってしまっていることが上手くいかない原因だと、10年以上、多くの方のご相談に乗ってきた経験から確信しています。

その2つの顔のうちのひとつが『冷たいお金』です。これは「信用」を土台にして生まれる、数字ではっきりと見える形のお金のことです。家賃、貯金、資産額、月々の収入、投資リターンなどなど。お財布の中にある現金はもちろん、銀行口座残高や証券口座に表示される「数字としてのお金」ですね。暮らしを支える『土台』の役割を担う存在で、これが足元で積み上がっているからこそ、毎日が安定し、次の挑戦へと安心して踏み出すことができるのです。

そして対をなすのがもうひとつの『温かいお金』です。こちらは「信頼」を土壌にして育っていく、いわゆる『信頼残高』にあたるお金です。目には映らず、数値化もされない非言語のお金で、誰かに喜ばれ、ありがとうと感謝された積み重ねが、人を経由して自分のところへと循環してくるお金だと思ってください。この温かいお金が豊かな方ほど、人間関係に恵まれ、喜ばれ感謝されながら好きな仕事をされていることが多いもの。

この2つは、いわば「お金の裏表」で、どちらもバランス良く回ってこそ、お金と良好な関係を築くことができると私は考えています。

では、多くの人の潜在意識が握りしめているお金は、いったいどちらが多いでしょうか?ほぼ間違いなく、『冷たいお金』のほうではないでしょうか?「あと100万円あれば安心できるのに」「月収があと5万円上がってくれたら助かるのになあ」「もしも、宝くじで1億円当たったら」。願いの言葉のなかに登場するお金は、ほとんどが数字としてイメージされているはずです(この「数字を願う」気持ちが最も強く出るのが宝くじで、その構造は欲しい時ほどお金が遠ざかるしくみでお話ししています)。

実は、この願いの中身に、潜在意識とお金の関係を変えていくヒントが隠されています。世の中の潜在意識メソッドや願望実現メソッドは、「あなたの願いを叶えるお金」を丁寧に扱っているように見えて、その中身をよく見ると、数字としての冷たいお金だけを追いかけるようになっていることが少なくないのです。人との関係性のなかで増えていく信頼残高としての『温かいお金』という視点が、そもそも抜け落ちてしまっているのです。

そうすると、どんなことが起きるのでしょうか?口座残高の数字を”増やす/守る”という、いわば「冷たいお金のつきあい方」を前提に据えたまま、書き換えに挑戦することになります。唱えている言葉は温かそうなのに、その根底にある前提の温度は冷たい。この矛盾が、どれだけ書き換えても現実が動かない原因になっているのです。

とはいえ、冷たいお金そのものが悪いというお話ではまったくありません。誤解のないように補足すると、冷たいお金は生活を支える『土台』として、絶対に欠かせないもの。ただ、数字”だけ”を見つめて手に入れようとすると、なぜかお金のほうから距離を置かれてしまう。お金にはそういう不思議なメカニズムがあるということを知って、その仕組みを上手く活用することが鍵を握るのです。

潜在意識でお金が引き寄せられない本当の理由は「やり方」ではなく『あり方』と『自己受容』にあり、「引き寄せる側」から「お金に選ばれる(モテる)側」に立ち直すことが核心である。

冷たい潜在意識と温かい潜在意識〜同じ願いでも結果が真逆になる理由

ここで具体的な対比をしてみたいと思います。同じ「月収を上げたい」という願いを持った2人がいたとして、その内側の『温度』がまるで違うと、結果までもが真逆になっていくのです。

冷たい潜在意識〜「足りない」が前提になっている

まず、冷たい側から見ていきたいと思います。このつきあい方をしている方の内側では、こんな独り言が繰り返されていることが多いもの。「今の収入じゃ足りないなぁ…」「あの人はもう年収1,000万円なのに、私は…」「早く自由になれるだけの資産を築かなきゃ…」。

ここで大事なことをお伝えします。この**内なる独り言こそが、97%の前提そのもの**です。

私たちは、この独り言をただの思考のクセだと思いがちです。でも実際には、一日に何百回と繰り返される独り言が、そのまま前提として潜在意識に定着していきます。目標は、朝のノートに一度書くだけ。前提は、一日中つぶやかれ続ける。どちらが自動運転のハンドルを握るのかは、考えるまでもありません。

お気づきでしょうか?この言葉の裏側にあるのは、常に「足りない」という感覚なのです。心理学の言葉をお借りするなら、欠乏感からのスタートだと言えます。その状態でいくら書き換えのワークをやったとしても、その方が無意識に発しているのは「私はお金が足りていません」「私は豊かではありません」というメッセージになりがちです。

そして、こういう方ほど、口座残高の数字を毎日のようにチェックする傾向にあります。「昨日よりも減っている…」「今月はあと3万円しか使えない…」。そうやって数字を見つめれば見つめるほど、不安が強くなり、お財布のヒモが固くなっていくもの。冷たいお金の落とし穴は、まさにここに潜んでいるのです。

タレブという思想家が「風はろうそくの火を消すが、炎を燃え上がらせる」という比喩を残していますが、言い得て妙。冷たいお金だけを握りしめている状態は、ほんの少しの風でパッと消えてしまうろうそくの火に似ています。銀行口座残高の数字がどんなに大きくなろうとも、自身の内側にある不安は消えてはくれないもの。むしろ金額が増えれば増えるほど、ますます失うことへの恐れが大きくなっていきやすいのです。

温かい潜在意識〜「満たされている」が前提になっている

一方、温かい側の方のなかでは、全く違う独り言が流れています。「今日もこうしてご飯が食べられる」「あの人が喜んでくれて、自分も嬉しかった」「このお茶、本当に美味しいなぁ」。同じ「月収を上げたい」という願いを持っていたとしても、その前提に据わっているのは、「私はすでに満たされている」という感覚のほうなのです。

この状態は、お金モテ®でお伝えしている4ステップの最初「満たす」に当たるもの。自分の内側をまずは満たしつつ、あり方を『調え』ていく。そのうえで人に『与える』ステップへと踏み出していく。この順番に沿って動いていくことで、自然と『受け取る』ことができる状態にたどり着けるのです。

お金を巡る流れとして捉えると、この見方はもっとはっきりします。温かい側の方は、口座残高の数字よりも、「今日、自分のエネルギーが上がるひとときを持つことができたかな」「今日、私は誰にありがとうと言ってもらえたかな」と振り返ることを大切にしています。数字としての冷たいお金だけでなく、目に見えない『信頼残高』のほうにも、意識が向いているのです。

するとどうなるのか?不思議と評判が広がっていって、口コミや紹介で仕事やお願い事がやってくるようになって、結果として、人を通じてお金が巡ってくる状態に自然となります。お金モテ®の「モテる」というのは、自分自身のあり方を調えた結果、人が集まり、人を通じてお金が循環し続ける状態のこと。数字としてのお金だけを追いかけて、稼ごうとするのではなくて、人から感謝とともに巡ってきたお金を受け取る側に回るのです。

同じ「月収を上げたい」という願いでも、冷たい側は「数字を追いかける」ことが優先になり、温かい側は「人を喜ばせる」ことが優先になる。すると、前者は追いかけるほどお金に逃げられる一方で、後者は自然と人を通じてお金がやってくるようになってきます。この結果の違いを生み出しているのが、97%の前提としての『あり方』なのです。

冷たい潜在意識vs温かい潜在意識:足りない不安/受け取る資格がない/焦り→願うほど遠ざかる 対 満ちている前提/受け取る自分を許す/感謝→お金が巡る。分かれ目はあり方の温度

あなたの前提は、冷たい側?それとも温かい側?

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お金のブロックはいつ作られる?幼少期の親の口癖と家庭環境

ここまで読まれて、こう思われたかもしれません。「では、その冷たい前提は、いったいいつ、どこで作られたのだろう?」と。

ここが大事なところなのですが、冷たい前提は、あなたが自分で選んで作ったものではありません。ほとんどの場合、まだ判断力のなかった幼い頃に、周囲から受け取ったものが、そのまま前提として入っているだけなのです。ですから、まずは「自分の性格の問題だ」といった自己否定を、一旦脇に置いてください。

ご相談を受けてきた経験から整理すると、お金のブロックの成り立ちは、大きく3つのタイプに分かれます。

タイプ1:親の口癖が、そのまま前提になっている

もっとも多いのが、これです。「うちにはそんな余裕はない」「お金の話をするのは、はしたない」「お金持ちは、どうせズルいことをしている」。幼い子どもにとって、親の言葉は世界の説明そのものです。検証のしようがありませんから、そのまま「世界とはこういうものだ」という認識として、潜在意識に格納されます。

ここで厄介なのが、大人になってから顕在意識で「あれは親の考えであって、私の考えではない」と気づいたとしても、97%の側に入った前提は、それだけではなかなか動かないという点です。頭では分かっているのに、いざ金額をお伝えする場面になると声が小さくなったりします。これが「頭と体のズレ」の正体なのです。

タイプ2:我慢を褒められた体験が、前提になっている

次に多いのが、我慢と承認がセットになっているパターンです。「欲しい」と言わなかったときに「いい子ね」と褒められた。兄弟に譲ったときに、優しい子だと認められた。安いほうを選んだときに、賢いと言われた。

こうした体験が積み重なると、「欲しがらないこと」と「愛されること」が、潜在意識のなかで結びついてしまいます。すると大人になってから、自分のために気持ちよくお金を使おうとするたびに、なぜか後ろめたさが立ち上がってくる。欲しがった瞬間に、愛されなくなる気がしてしまうのです。この前提を抱えたまま「私は豊かです」と唱えたとしても、内側では警報が鳴り続けてしまうのです。

タイプ3:金銭トラブルの記憶が、前提になっている

3つめが、家庭で実際に起きた金銭トラブルです。親が事業に失敗した、借金の取り立てを見た、お金のことで両親が言い争っていた、親戚間で相続がこじれた。こうした場面を目撃した経験は、「お金=怖いもの、人間関係を壊すもの」という強い前提を残します。

このタイプの方は、お金を増やすこと自体に、無意識のブレーキがかかります。増えると怖い。だから、増えそうになると、なぜか使ってしまったり、話を断ってしまったりする。本人には理由が分からないのですが、前提から見れば、極めて一貫した行動なのです。

前提は、行動の形をして表に出てくる

ここが実践のポイントです。前提そのものは目に見えませんが、日常の行動には、はっきりと形になって現れます。よく見かける対応関係を、整理しておきましょう。

  • 値下げ癖・安売り癖……「私の価値は、この程度」という前提の表れ。→まずは値段を変えるよりも、自分の提供したものに「ありがとう」と言われた場面を思い出すところから。信頼残高のほうを見にいきます。
  • 受け取り拒否(おごられると落ち着かない・褒め言葉を否定する)……「受け取ると、借りができる」という前提の表れ。→金額の大小に関わらず、まずは「ありがとうございます」だけを言って、言い訳を足さない練習を。
  • 自分にだけお金を使えない……「欲しがらない私が愛される」という前提の表れ。→後ほどお話しする『体温』のモノサシで、小さな支出から試していきます。
  • 残高を何度も確認してしまう……「失うかもしれない」という前提の表れ。→数字を見る回数を減らすよりも、「今日ありがとうと言われたこと」を1つ書き添えるほうが効きます。
  • お金の話題を避ける……「お金の話は、はしたない」という前提の表れ。→まずは、お金という言葉を口に出すことへの抵抗が、自分のものなのか、誰かから受け取ったものなのかを見分けるところから。

ここでお伝えしたいのは、あなたのお悩みには必ず過去にきっかけがあって、それはあなたの人格の問題ではない、ということです。

そして、もうひとつ大切なのが、この3タイプを知ったからといって、親を責める必要はまったくないということ。多くの場合、親自身もまた、そのさらに上の世代から受け取った前提を、疑うことなく生きていただけなのです。私たちがやることは、犯人探しではなく、受け継いだ前提の温度を、自分の手で温めなおすことのほうなのですから。

潜在意識を書き換えても現実が変わらない本当の理由は『あり方』にある

ここまでお読みいただいたなかで、薄々は感じていただけたかもしれません。潜在意識とお金の関係でつまずく本当の理由は、実は「やり方」の問題ではないのです。もっと手前の、自分自身の『あり方』にあるのです。

お金モテ®では、いつもこの大切な順序をお伝えしています。「あり方ファースト、やり方セカンド」。この順番が逆さまになった瞬間に、どんなに優れた書き換えメソッドも、空回りしてしまうのです。この順序を実際に回していく道すじが、お金モテの4ステップです。

では、なぜ多くの方が「やり方」から入ってしまうのでしょうか?それは、やり方のほうがイメージしやすくて、すぐに手を動かせて、”やった感”が出るからです。「毎朝5分アファメーションを唱える」「感謝日記を21日間つける」「ビジョンボードを作る」。これらはすべて具体的な行動で手順が明確です。そのぶん、迷わずに実践することができます。

でも、そうやって手を動かし続けたとしても、内面の『あり方』は変わらないままです。「足りない」という前提のまま、アファメーションだけを重ねてしまう。「私はもう豊かです」と口では言いながら、心の奥底では「本当は全然そうは思えない」ともうひとりの自分がつぶやいている。この矛盾が続くかぎり、書き換えは見えないところで空回りを続けてしまうのです。

この「頭では豊かさを願っているのに、心はいつもの”足りない”へと戻ってしまう」動きには、心理学的な裏づけがあります。行動経済学者カーネマンらが示した『損失回避』(出典:Kahneman & Tversky, Prospect Theory, Econometrica 1979)——人は手にする喜びよりも失う痛みのほうを2倍以上も強く感じてしまう心のクセ——が働くため、私たちの脳は「今よりも豊かになる(変化する)」ことよりも「今の状態を守る(変化しない)」ことを無意識に優先しがちなのです。

加えて、慣れ親しんだ心理状態=『コンフォートゾーン』にとどまろうとする力も働きます。だからこそ、いくら新しい願いを上書きしても、土台にある温度が冷たいままだと、心は元の場所へ引き返してしまうのです。潜在意識の書き換えが空回りする正体は、あなたの意志が弱いからではなく、こうした人間に誰しも備わった仕組みのほうにあるのです。

ここで、『あり方』という言葉をあらためて定義しておきたいと思います。**あり方とは、潜在意識の『前提』そのもの**です。あなたが世界をどう見ているのか、自分自身をどう扱っているのか、日々、自分にどんな言葉をかけているのか。そのすべての土台としての、いわばあなたの『温度感』のことを指します。

だからこそ、あり方に触れずに言葉だけを差し替えても、97%の側は微動だにしません。逆に言えば、前提の温度が変われば、特別なワークをしなかったとしても、自然と人、モノ、情報、チャンスが集まり、結果としてお金が巡ってきてくれるようになるのです。

昔の私自身が、この”やり方ファースト”で盛大に大失敗をやらかした張本人でした。会社員時代、「早くこの仕事を辞めて自由になりたい」という焦りから、株やFXの必勝法という”やり方”ばかりを追いかけ続け、結果として1,000万円超を溶かしてしまったことがあります。今から振り返ると、あのときの私の内側は「足りない・不安・早く抜け出したい」という冷たい言葉で埋めつくされていました。あり方が冷たいままに、やり方だけを追いかけると、皮肉なことに望まない現実を自ら引き寄せてしまうのです。

自己肯定感の土台となる『自己受容』が抜けた書き換えは、なぜ空回りするのか〜経理女性の気づきから読み解く

あり方のお話をもう一歩深く掘り下げていくと、必ず出会うのが『自己受容』というテーマです。実は、潜在意識を書き換えてもお金だけが動かない方の多くが、この自己受容の抜け落ちに気づけていない傾向にあります。

自己受容というのは、ここでは「今の自分を、良いところも足りないところもひっくるめて、いったん「これでOK!」と認めてあげること」だと思ってください。ポイントは「今の自分」なところ。理想の自分でも、未来の自分でもなく、いま目の前にいる、まだ豊かではない自分をそのまま受け止めることができているかどうか、というお話なのです。

以前に私のメルマガへの返信で、ある女性の読者さんから届いたメッセージをご紹介したいと思います。ずっと経理のお仕事をされてきた方で、こんなことを打ち明けてくださったのです。「私は、今までお金に無関心過ぎたのかなーと思っています。ずっと経理の仕事をしてきたので、お金を”数字”としか見られなくなっていて」と。

そして、こう続けられました。「その無関心のしっぺ返しが今来ているのかしら」「仕事が忙しいと家族を蔑ろにしてきたお父さんが、いざ、定年になって家族と過ごそうと思ったら、家族から相手にしてもらえなくなった、みたいな感じ」だと。

この気づきの言語化は、本当に見事だなあと感心しました。そして最後に彼女はこう書いてくださったのです。「お金に対してだけではなく、周りの人や特に自分に対しても、大切に思う気持ちを伝えていきます」と。

お気づきでしょうか?この方がされたことは、アファメーションでも、書き換えのワークでもありません。「お金を数字としか見られなくなっていた」という自分の前提に、ご自身で気づかれただけです。ですが、前提を書き換えるという意味では、これ以上に本質的な一歩はないと私は思っています。

お金と上手につきあえるようになるためのきっかけは、実は、自分自身を大切に扱えるようになることにこそあるのです。

自己受容が抜けた状態で書き換えに取り組むと、こういうことが起きます。心の底では「自分はまだまだ足りていない…」「こんな自分にお金を受け取る資格なんてない…」と思っている。にもかかわらず、外側では「私は豊かさを受け取ります」と無理して唱えている。結果、その方が無意識に発するメッセージは、「私は自分を受け入れられていません」「私は受け取る資格を全く感じられていません」となっていきます。そうしたシグナルを発しながら、お金だけがどんどんやってくるということは、ちょっと考えにくいと思いませんか?

もうひとつ、自己受容が抜けたときに起きやすい現象が、「受け取り下手」です。お金モテ®では、受け取り下手な人ほどお金の流れが詰まりやすいとお伝えしています。せっかく良い流れが来ても、「私なんかがこんなに受け取っていいのだろうか」「もっとちゃんとしてから受け取らないと申し訳ない」と、無意識のうちに受け取り拒否をしてしまうと、当然、お金の流れは停滞することになります。

とはいえ、「自分を受け入れましょう」と言われて、はい今日から受け入れます、とすぐにできるものでもありません。だからこそ、次に見ていく『体温』という効果的なモノサシを使うことをオススメします。

現実が動かないのは、やり方?それとも『あり方』?

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体温が上がるかどうか〜書き換えが本物か見分ける判定基準

お金モテ®の実践の核となる考え方をお伝えしていきたいと思います。それが『体温』という指標です。

体温と書いていますが、これはあなたの内側のエネルギーのことだとお考えください。何かをするとき、何かにお金を使うとき、自分の体内温度がジワッと上がる感じがするのか、それとも変わらないのか、あるいはむしろ下がる感じがするのかどうか。この体温の動きが、そのまま判定基準として使えるのです。

なぜこれが「書き換えが本物かどうか」の判定になるのでしょうか?理由はシンプルで、97%の前提は、言葉ではなく体感として表に出てくるからです。頭で「私は豊かです」と唱えることは、誰にでもできます。でも、体温が上がるかどうかは、意志の力では動かせません。だからこそ、嘘をつけないモノサシとして使えるのです。

ここで少しだけ支出にも触れておきたいと思います。お金モテ®では、お金の使い方を『お金の4つの窓』という2×2の象限で見ていきます。横軸が消費⇔投資、縦軸がエネルギー(価値)の高低。A=自己投資(投資×高)、B=自己満足(消費×高)、C=事故投資(投資×低)、D=必要経費(消費×低)の4つです。それぞれの詳しい中身は、お金の4つの窓の記事にゆずります。

実践の核となるのは、「D”必要経費” → B自己満足 へシフトさせていく」こと。そのぶんのお金は、新しく稼がなくても大丈夫です。Dのなかで「仕方なく払っている」と思い込んでいるものを書き出してみると、手放せるものが見つかります。そこで浮いたぶんをBへ回すだけで足りるのです。自分にお金を使えない方ほど、支出がDの必要経費だらけになってしまう傾向にあります。その支出の中身を少しずつ、Bの自己満足の方向へずらしていく練習を、日々繰り返すことが効果的です。

そのときの判断軸が、まさに『体温』になります。「このお金の使い方をしたときに、自分の体温(エネルギー)は上がるのだろうか?」とご自身に問いかけてみて、Yesだと感じたものに優先的にお金を回していく。これでOKです。

使う金額は、小さくて構いません。むしろ、小さいほうが効果的なケースが多いと言えます。500円の一輪のお花。1杯1,000円のちょっとだけいい紅茶。素敵なレストランでの1,500円のランチ。この小さな支出を、体温が上がる方向に毎日少しずつ積み上げていくこと。ここに、前提の温度を変えるためのトリガーが眠っているのです。

なぜ小さい金額からなのでしょうか?理由は、大きな金額をいきなり自分のためだけに使おうとすると、「もったいない」「自分にはそんな価値はない」という恐れや不安が出てきてしまい、ブレーキがかかってしまうからです。これは、先ほどお話ししたコンフォートゾーンの働きそのもの。小さく繰り返すことは、97%の側を驚かせずに前提をずらしていく、もっとも現実的な方法なのです。

そしてここがポイントなのですが、この「体温が上がるかどうか」を自分で判断できるようになること自体が、自己受容の実践そのものなのです。「今日の自分は、このお金の使い方で体温が上がる」と認めてあげることは、「今日の自分の感覚を自分が信頼できている」ということ。この積み重ねが、自己受容を後押ししてくれて、『あり方』をより温かい方向へと変えていってくれるのです。

書き換えのワークを何十時間やるよりも、1,000円の紅茶を体温が上がる感覚とともに味わうほうが、よっぽど本質的な前提の書き換えにつながります。誤解のないように補足しておくと、ワークそのものを否定しているわけではなく、順番の話をしているだけです。まずは体温というモノサシを通じて、自分と向き合い、あり方を調えていくこと。その後だからこそ、具体的なやり方が効いてくる。この順番がとても大切なのです。

潜在意識でお金が引き寄せられない本当の理由は「やり方」ではなく『あり方』と『自己受容』にあり、「引き寄せる側」から「お金に選ばれる(モテる)側」に立ち直すことが核心である。

潜在意識とお金について、よくいただくご質問

最後に、潜在意識とお金についてよくいただくご質問に、お答えしておきたいと思います。

Q. 潜在意識は、本当にお金を引き寄せるのでしょうか?
「引き寄せる」という言い方をすると魔法のように聞こえてしまいますが、お金モテ®としてはもう少し地味な捉え方をしています。潜在意識に据わっている『前提』が、日々の判断や、人への接し方や、受け取り方を自動で決めている。その積み重ねが結果として現実になる、という順序です。ですから、潜在意識が念力でお金を運んでくるわけではありません。ただ、前提が変われば行動と関係性が変わり、結果としてお金の巡り方も変わっていく。この意味では、確かに大きく関わっていると言えます。

Q. 潜在意識を変えてお金持ちになる方法はありますか?
「これをやれば必ずお金持ちになれる」という手順は、残念ながら私はお伝えできません。というよりも、手順を追いかけるという発想そのものが、”やり方ファースト”になってしまいます。私自身、株やFXの必勝法という手順を追いかけて1,000万円超を溶かした経験があるので、ここは実感を込めてお伝えしたいところです。オススメできるのは、97%の前提=『あり方』の温度を上げていくことのほうです。遠回りに見えますが、10年以上お伝えしてきた実感として、こちらのほうが確実です。

Q. なぜかお金が入ってくる人がいますが、何が違うのでしょうか?
「なぜか」に見えている部分が、まさに97%の自動運転です。そういう方は、意識せずとも人に喜ばれる振る舞いをされていて、差し出されたものを気持ちよく受け取ることができています。つまり『信頼残高=温かいお金』が自然と積み上がっている状態。本人には特別なことをしている自覚がないので、周囲からは「なぜか」に見えるのです。違いは運ではなく、前提の温度にあります。

Q. スピリチュアルな話が苦手で、潜在意識と聞くと身構えてしまいます。
その感覚は、とても健全だと思います。この記事でお話ししてきたことも、損失回避やコンフォートゾーンといった、行動経済学や心理学で説明のつく範囲のものです。神秘的な力を信じる必要はまったくありません。「自分の中には、自覚していない前提があって、それが日々の判断を決めている」。この一点さえ押さえておけば十分です。あとは、体温という具体的なモノサシで確かめていくだけですので、どうぞご安心ください。

冒険者タイプ診断で見つける、あなただけの潜在意識の調え方

「じゃあ具体的に、自分は何からはじめたらいいのだろう?」と思ってくださったのなら嬉しいです。そんなあなたのお役に立ってくれるのが、まずは自分自身の『タイプ』を知るという重要な視点です。

お金モテ®では、8つのタイプという切り口で、その方らしい『あり方』の調え方をお伝えしています。ここで押さえておきたいのは、**タイプの違いとは、体温の上がり方の違い**だということ。同じ「体温が上がる」と言っても、一人で黙々と作業をすることで満たされる方もいれば、たくさんの人と積極的に交わることでエネルギーが上がる方もいらっしゃいます。数字や仕組みを知って温度が上がる方もいれば、直感やときめきベースで判断したほうが動きやすい方もいらっしゃいます。

つまり、前提を温めなおす入り口は、人によって違う場所にあるのです。万人共通の「正しい潜在意識の書き換え方」が存在しないのは、このためです。

自分のタイプを知ることの本当の意味と価値は、「自分にOKを出せるようになること」にあると私は考えています。「自分のタイプだと、こういうところにお金を使ったほうが体温が上がるんだね」「なるほど、自分にはこの方向性の受け取り方があっているみたい」。そうやって自分ならではのパターンを知ることで、タイプが違う他の人と比べて、焦ったり落ち込んだりすることが少なくなっていくのです。

これは、自己受容の実践として、とても大きな一歩になります。「今の自分は、こういうタイプなのだ」と知り、それを「これでOK」と受け止められること。この受け止めそのものが、あり方を温かい方向へ動かしていってくれる原動力になってくれるのです。

逆に、自分のタイプを無視して、「あの人がやっている方法だから」「今流行っているワークだから」と、他人のやり方を先に借りてきてしまうと、やってもやっても体温がなかなか上がらずに、「また上手くいかなかった…」という記憶だけが残ってしまいやすくなります。これを繰り返してしまうと、「書き換えが下手な自分」というレッテルを自分で自分に貼ってしまい、それがまた新しい冷たい前提として定着してしまいますのでご注意ください。

あなたにあったやり方は必ずあります。ただ、それは万人共通の”正解”という形ではなく、あなたのタイプにあったやり方として存在します。それは、このお金モテ冒険者タイプ診断で1分ほどで見えてきますので、ご興味があれば一度チェックされてみてください。

お金に選ばれる人へ〜今日から『あり方』を温めなおす小さな一歩

本記事では、「潜在意識を書き換えてもお金だけが変わらない理由」を、97%の前提としての『あり方』と『自己受容』という視点から丁寧に見てきました。最後に、今日からはじめられる小さな一歩を、お伝えしておきたいと思います。

その大前提としてお伝えしたいのですが、「お金を引き寄せる側に立とうとする」ことをやめて、「お金に選ばれる(モテる)側に立ち直す」ことを今日から意識してみて欲しいのです。

引き寄せる、という言葉には、うっすらと”お金を追いかける”ニュアンスが含まれているのを私は感じています。私が主体で、お金が客体。私が力を込めて、お金を自分のほうへとグイッと引き寄せる。でも、この構図には、どこかで「足りない私」「満たされていない私」という冷たい前提が入りやすくなります。

お気づきでしょうか?実は、この構図の転換こそが、大きな『前提の書き換え』になります。テクニックをひとつ増やすことではなく、「私はお金を追いかける側の人間だ」という97%の前提を、「お金のほうから選ばれる人間だ」へと入れ替えること。ここが動くと、その下にぶら下がっていた無数の小さな前提が、まとめて温度を変えはじめます。

お金モテ®の「お金にモテる」は、まさにこの構図をひっくり返すものです。あり方を調えた結果、人が集まってきて、人を通じてお金のほうが自然とやってくる。主体はお金の側、選ぶ側もお金の側なのです。あなたはただ、お金に「この人のところに行ってみたい」と思ってもらえるような『あり方』を、日々コツコツと調えておくだけでいいのです。

それでは、今日からはじめられる具体的な小さな一歩を3つご紹介したいと思います。

  • 温度を確かめる──今日のお金の使い方を思い出して、体温(エネルギー)が上がった瞬間はどのシーンだったのか。夜、寝る前に1分だけでOKですので振り返ってみましょう。
  • あり方を『調える』小さな支出をする──100円でも500円でも、1,000円でもいいので、体温が上がる支出を意図的に選んで、内面の変化を感じてみましょう。
  • 今日の自分を「これでOK!」と認めてあげる──良かったところも、足りなかったところも含めて、全てそのままOKと受け止めてあげましょう。この受け止めが、自己受容の土台になっていきます。

この3つを、まずは1日だけでOKですので、ぜひ試してみてください。1日やってみると、きっと気づかれるはずです。「あっ、体温が上がるってこういうことか」と。さらには「自分を受け止められるようになると、他人のことも許せるようになるな」であったり、「こういう感覚のときに、不思議といいお話が舞い込んで来やすい気がする」などなど。

お金というのは、突き詰めていくと、自分自身の『あり方』としての温度感、エネルギー感を映し出す鏡のような存在です。潜在意識という言葉を難しく考える必要はありません。鏡に映っているものが、あなたの97%の前提そのものなのですから。だからこそ、「潜在意識を書き換えてもダメだった」とあきらめてしまう前に、まずはご自身の温度に目を向けてあげて欲しいのです。

そうして、あなたとお金との関係性が改善へと向かい、自然とお金に選ばれる『お金モテ』な人になれますように。心から応援しています。

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潜在意識でお金が引き寄せられない本当の理由は「やり方」ではなく『あり方』と『自己受容』にあり、「引き寄せる側」から「お金に選ばれる(モテる)側」に立ち直すことが核心である。

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ともたけ@お金モテ®の人
お金モテ®︎の人|お金にモテるって、面白い。|東大→JR九州→MBA→(株)with my style代表|株とFXで1000万円溶かす→お金との向き合い方を変えて再起→メルマガ売上8桁→被災地へ仲間と211万円寄付|法人10期目|オンラインサロン10年運営|競馬・ホテルステイ・読書・クレカ・マイル・BTC好き|オーストラリア馬主
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