「あの人、お金の話をした途端に態度が変わったな……」。夜のベッドの中で、そんな寂しさが胸をよぎった経験はありませんか。あるいは、家族との些細なやりとりのなかで「なんでお金のことになると、こんなにピリピリしてしまうんだろう?」と、反応に戸惑ってしまったことはないでしょうか。

お金と人間関係は、切っても切り離せないところにあります。ところが、いざその摩擦にぶつかると、私たちは「相手が悪い」と、誰かに原因を求めてしまいがちです。

結論を先にお伝えすると、お金と人間関係のもつれは、相手の側ではなく、自分の『あり方』の側に原因があることが多いのです。これは「あなたに落ち度がある」といったお話ではありません。そうではなくて、相手ではなく自分に意識を向け直したときに、根本解決の糸口が見えてきますよ、というお話なのです。ですので、どうか安心して読み進めてください。

今回は、私のメルマガ読者の皆さんからよくいただく3つの問いに、一問一答でお答えしながら、最後にその共通点を一緒に見ていきます。私自身、株とFXで1000万円超のお金を溶かした後に自分自身のあり方を徹底的に見直しました。その後、独立して10年以上、お金にまつわるお仕事をさせていただいた経験を踏まえてお伝えしていきます。

「金の切れ目が縁の切れ目」の本当の意味〜接着剤の正体を見きわめる

「金の切れ目が縁の切れ目」ということわざは、みなさん一度は耳にされたことがあるはずです。お金がなくなった途端に人が離れていく、という、少し冷たい響きを持った言葉です。

由来をたどっていくと、江戸時代の遊郭の世界で使われはじめたと言われています。遊女と客のつながりは、客がお金を落とし続けている間だけ続き、金の切れ目でおしまい。その儚さを言い表した一句が、もともとの姿だったようです。

ところが現代では、この言葉が「人間関係すべての本質」を突いた真理のように、そのまま使われている場面が少なくないように感じます。「お金がなくなってしまえば、人が離れてしまう」「だから、なんとしてもお金をつなぎ止めなければ」といった感じですね。

ですが、少しだけ立ち止まってみたいのです。それは本当なのでしょうか、と。

念のためお伝えすると、このことわざが指し示している現象そのものは、確かに存在します。お金の流れが止まった途端に態度が変わる方も、実際に世の中には一定数いらっしゃいますので。

ただし、それは、全ての人間関係を貫く法則ではないのです。もっと正確に言うと、この現象は「お金でつながっていた関係」に限って起きるもの、と捉えたほうがしっくりきます。お金という接着剤でくっついていた関係が、その接着剤がなくなれば離れていく。ある意味、とても自然な流れです。

逆から言えば、お金以外の何か、たとえば「一緒にいるとエネルギーが上がる」という感覚や、「この人といると自分らしく素直でいられる」といった信頼でつながっている関係は、お金の流れが細くなったからといって、切れることはありません。理由は、そもそもの接着剤がお金ではないからです。

「金の切れ目が縁の切れ目」という言葉に触れたときに、まず確認して欲しいのが、この点なのです。あなたの周りとのご縁は、いま、何を接着剤にしてつながっていますか?この視点を胸に、次からの具体的な3つのご質問へと入っていきましょう。

【Q1】夫婦・家族でお金の話をするたびにケンカ。どう切り出せば角が立たない?

「家計のことを話しあいたいだけなのに、なぜかいつも険悪な空気になってしまう」。夫婦や家族間のお金のご相談で、もっとも多いお声のひとつです。

お金の話は数字の話のように見えて、実はほとんどが感情の話であるところに、難しさの本質があります。

切り出す前に、自分の『体温』をチェックする

角が立たない話し方のテクニックの前に、実はもっと大事なポイントがあります。それは、あなたがいま、どんな『エネルギー感』で話そうとしているのか、という点です。

お金の話を切り出す直前に、ご自身を眺めてみてください。心臓のあたりがギュッと固く縮んでいる感覚はありませんか?「またケンカになるんじゃないか」と、身構えてはいないでしょうか?「いつも、私ばかり我慢してるのに」という怒りが、胸の奥で沸騰してはいないでしょうか?

その状態のまま話を切り出すと、表面的な言葉がどれだけ丁寧でも、非言語であなたのエネルギー感が相手に伝わっていきます。相手はそれに反応して身構え、結果としてケンカのスイッチが押される。これが「なぜかいつも険悪になる」の正体なのです。

「主語を『私』にする」という小さな翻訳作業

そのうえで、具体的な切り出し方のコツをお伝えするなら、「主語を『あなた』から『私』へと翻訳する」ことです。

たとえば、「あなた、最近、ちょっとお金の使い方が多すぎない?」を、「私、最近、貯金が減っているのを見て不安になってるんだけど」と言い換えてみる。「家計のことも少しは考えてよ」を、「私、一人で家計を見ている感じがして、ちょっと心細いんだ」に翻訳してみる。

この小さな翻訳作業には、大きな意味と価値があります。理由は、自分以外の誰かが主語になっている言葉は、相手にとって”責められている”と受け止められがちです。ですが、『私』が主語の言葉は、「あなたの気持ちを聴かせてもらった」という受け止め方になりやすい。このちょっとした翻訳作業による相手にもたらす感じ方の違いがとても大きいのです。

数字より先に、望んでいる暮らしを共有する

もうひとつオススメしたいのが、いきなり家計簿を広げて数字の議論にしないこと。その前に、「私たちはどんな暮らしが理想なんだろう」と、望んでいる関係性や暮らしの未来像を、先に一緒に見つめる時間を持つことです。

お金は、あくまでその暮らしを実現するための道具にすぎません。ところが、いきなり数字の議論から入ってしまうと、道具の分配だけをめぐるケンカになってしまいやすくなります。「私たちは何のためにこの数字(お金)を貯めようとしているんだっけ?」という共通の目的地が見えていると、同じ数字の話をしていたとしても、対立ではなく共同作業に変わっていくのです。

とはいえ、これで一発解決とはいかないのが正直なところです。相手にも相手の感情やペースがありますし、長年の関係のなかで積み重なってきたお金と感情の絡まりは、一度の会話だけでほどけるようなものではないからです。ですので、焦らず、小さく繰り返し試していくこと。それが一番確実な方法です。

【Q2】職場や友人からの「ちょっと貸して」。断れない自分をどうすればいい?〜貸せる範囲・期限・記録の実務3ルール

「ちょっと、来月まで貸してくれない?」。職場の同僚や、久しぶりに連絡してきた友人からのこの一言に、戸惑ってしまう方は少なくないはずです。

断れば関係が壊れそうで怖い。かといって、貸したあとの気まずさも想像すると辛い。この板挟みが、お金の貸し借りの本当のしんどさの正体です。

まず先に、実務の3ルールから

先に、角を立てずに関係を守るための実務的な3ルールをお伝えします。3つはバラバラの話ではなく、①でご自身の心の上限を先に決め、そのうえで②③で「返す・返さない」に感情を引きずらないための共通の枠組みをつくる、というひとつのルールとして捉えてみてください。

  • ①貸せる上限=「返ってこなくても、この関係を続けたいと思える金額」までにとどめましょう。この上限を超える額については、そもそも貸すべきかどうかから見直します。「これは、あげてもいい(返ってこなくてもいい)と思える金額か?」を、貸す前にご自身の中で確かめてみましょう。
  • ②期限=口約束ではなく、日付で決めましょう。念のためお伝えしておくと、これは相手を”信用していないから”ではありません。「◯月◯日までに」と決めておくと、返す・返さないで頭を悩ませる時間そのものが減り、お互いの気持ちに区切りがつくからです。曖昧な期限は、そのまま関係の劣化につながっていきますので。
  • ③記録=金額・日付・返済日をLINEやメールで残しましょう。「水くさい」と感じるかもしれませんが、逆です。記録があることで、あとから互いに”記憶違い”や感情のもつれを持ち込まずに済むからです。①で心の準備をしたうえで、②③の共通の枠を敷いておくと、返ってきても返ってこなくても、関係が壊れにくくなっていきます。

「貸す/貸さない」より前の、断れない自分のお話

そのうえで、実はもっと大切なのは「なぜ私は断れないのか?」の部分だったりします。

断れないという反応の奥底には、「断ったら嫌われるかもしれない」「見捨てられるかもしれない」という、子ども時代に感じた恐れが隠れている方が少なくありません。だから、貸したいわけでもないのに、口が勝手に「いいよ」と言ってしまう。あとで一人になってから、「なんで断らなかったんだろう」と落ち込む。このパターンに心当たりはないでしょうか?

大事なのは、「断れない自分」を責めないことです。責めても、断れるようにはなりませんので。むしろ、「ああ、自分は嫌われるのが怖くて、ずっと”いい人”を頑張ってきたんだね」と、頑張ってきた自分に気づいてあげることが大切です。

断り方の会話例〜『私』を主語に、代替案を添える

そのうえで、実際にどう言葉にすればいいのか。角を立てない断り方のヒントは、Q1と同じで「主語を『私』にする」ことにあります。

たとえば、「ごめん、私は誰かにお金を貸すと、そのことが気になって他のことができなくなっちゃうタイプなんだ。だから、あなたとのご縁を大事にしたいから、お金の貸し借りはしないと決めているの」。あるいは、「力になれなくてごめんね。もしお金以外のことで手伝えることがあったら遠慮なく言ってね」と、代替案を添える。

相手のことを否定しているのではなく、自分のルールを相手に伝えているだけ。この形にできると、断っても関係は思ったほど壊れないものです。むしろ、無理をして貸してしまうと、”金の切れ目が縁の切れ目”を招きやすいのでご注意を。

そのモヤモヤは、金額のせい?それとも、関係のあり方?

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【Q3】会食のおごり・割り勘・ご祝儀…なぜかモヤモヤが残るのはなぜ?〜『冷たいお金』『温かいお金』の温度差で解く

「あれっ、あんなに豪華な食事じゃなくてもよかったかも……」。会食から帰ってきたあと、お財布を見ながらそんな違和感を感じたことはありませんか?

おごる/おごられる、割り勘の端数、ご祝儀の金額。これらの場面でモヤモヤが残る理由は、そこで動いているお金の性質を、私たちが無意識のうちに取り違えているからです。

お金には2つの側面がある〜冷たいお金と温かいお金

この記事の中核となる概念を、ここで丁寧にお伝えします。私はお金というものを、性質のまるで違う2つの顔をあわせ持つ存在として捉えています。

ひとつは『冷たいお金』。社会的な「信用」というルートを通ってやってくる、数字で管理できるお金のことです。家賃・食費・銀行口座残高・資産の評価額など、金額として数えられ、暮らしを守る『土台』となるお金です。この土台が敷かれていることで、次の挑戦へも安心して足を踏み出せるようになります。

対する『温かいお金』は、人との間で積み重なる「信頼」が姿を変えた『信頼残高』のこと。数字での計測が効かない非言語の領域にあって、この残高が多い方ほど、周りの方々から喜ばれ感謝され、好きな仕事をしながら人間関係にも恵まれている。そんな様子を、私は長年、この目で繰り返し見てきました。

ここでポイントとなるのが、この2つのお金が対立する関係ではなく、同じ一枚のコインの両面としてつながっているということです。相反するように見える2つの要素が同時に存在する。それがお金の本質だと言えるでしょう。

お金と人間関係のもつれは相手ではなく自分の『あり方』の側にあり、相手を変えようとしても変わらないが、自分の体温(エネルギー感)を確かめて立ち姿を調えると映る景色が変わる。

会食のモヤモヤの正体〜”温度の取り違え”

この2つのお金という視点で会食の場面を眺め直してみると、モヤモヤの正体が見えてきます。

たとえば、後輩におごったあとに「あまり喜ばれなかったな」と感じたとき。これは、こちらとしては『温かいお金』(信頼残高を積むつもり)として支払ったのに、相手には『冷たいお金』(数字としてのお金)としてしか受け取ってもらえなかった。そんな”温度の取り違え”が起きていると言えます。

割り勘の端数でモヤッとするのも、同じ構造です。「今日は楽しかったね」という『温かいお金』の余韻を味わいたい場面で、10円単位まできっちり計算する『冷たいお金』の作法が持ち込まれると、場の空気が壊れてしまいます。とはいえ、割り勘そのものが悪いわけでは決してありません。友人同士のフラットな関係を保つには、割り勘のほうが健全な場面も多いですので。

ご祝儀の金額に迷うのも、同じ話です。「相場だから」と冷たいお金の金額だけで決めようとすると、なぜか出したあとに味気なさが残る。逆に、「この人のためなら、できる範囲で全力でお祝いしたい」という自分の気持ちで金額と添え方を決めることができたときには、額の大小に関わらず、温かさが残るものです。

「体温が上がるか?」という判断軸

では、どうすれば、モヤモヤを減らすことができるのでしょうか?答えは意外とシンプルで、「このお金の使い方をしたら、自分の体温が上がる感じがする?」という問いを、支払いの前に自分に投げかけてみることです。

おごるにしても、割り勘にするにしても、ご祝儀を出すにしても、「これは私に合った使い方だ」と自分で納得できているかどうかが大切です。体温が上がる感覚はエネルギーが上がるとも表現できます。そのエネルギー感と共に支払えたお金は、金額の大小にかかわらず『信頼残高』に繋がっていきやすいのです。逆に、「相場だから」「立場的に仕方なく」と冷めた感覚で支払ったお金は、たとえ金額が大きくてもモヤモヤが残りやすいと言えるでしょう。

3つの悩みに透ける同じ景色と、お金の『4つの窓』

ここまで、夫婦・家族/貸し借り/会食という3つの場面を眺めてきました。並べてみると、じつは同じ景色が透けて見えてきます。

Q1で険悪になってしまうのは、切り出す前に自分の体温を確かめずに、言葉をぶつけていたから。Q2で断れないのは、自分の体温を確かめるよりも前に、相手からの評価を優先してしまっていたから。Q3でモヤモヤが残るのは、支払う前に自分の体温を確かめないまま、金額だけで判断していたから。3つに共通しているのは、いずれも「相手」や「金額」の側ではなく、自分の体温(エネルギー感)を自分で確かめずに、置き去りにしてしまっているという点にあります。

この見立てを、もう少し具体的な支出の景色に落とし込むのが、私がふだんお伝えしているお金の4つの窓という見取り図です。日々の支出を「消費⇔投資」を左右に、「エネルギー(価値)の高低」を上下に置いて、4つのマスに整理する『ものさし』になります。

  • A=自己投資(投資×高)——未来の可能性を高め、ご自身の『あり方』を育てるために使う支出
  • B=自己満足(消費×高)——支払った瞬間に自分の体温(エネルギー)が上がる、心地よい消費
  • C=事故投資(投資×低)——よかれと思って投じたのに、リターンにつながらず、お金がなくなってしまった支出
  • D=必要経費(消費×低)——暮らしや仕事を回すために、やむを得ないと感じている出費

この4つのマスで眺めたときに、お金と人間関係のはざまでしんどさを抱えている方の支出は、D必要経費に大きく偏っている傾向があります。「家族のために」「つきあいだから」「立場的に払わないと」。そう言いながら、自分の体温が上がらないお金の使い方ばかりが積み上がってしまう状態です。

ここから、私がお伝えできる判断軸はひとつだけ。「そこにお金を使ったら、自分の体温が上がるかどうか?」。このシンプルな問いかけを、ぜひご自身にするようにしてみて欲しいのです。

会うたびに疲れが残る関係や、会話のあとに”何か言われなかったか”を反芻してしまうような関係、さらにはお金の話題が出るたびに身構える関係。これらは、数としてはあなたの人生に載っているかもしれませんが、『温かいお金』を運んできてくれる関係性ではない可能性が高いと言えるでしょう。

もちろん、いますぐ人間関係を清算しましょう、といった意味合いではありません。ただ、お金はもちろんのこと、限られた時間とエネルギーを、体温が上がるほうへと少しずつシフトしていく意識を持つだけでも、周りの景色は驚くほど変わっていくということをぜひ知っておいて欲しいのです。

私の見立てにはなりますが、Q1〜Q3の悩みの奥には、共通してこの「自分にB自己満足のお金を使ってこなかった」という背景を抱えた方が少なくありません。Q1の非言語の冷たさや、Q2の”嫌われる怖さ”、Q3の温度の取り違えは、それぞれが別の顔をした症状とも言えます。いずれも「無意識に自分の体温が上がらないお金の使い方をしてきた」という共通点があるのです。これが、10年以上、お金にまつわるご相談を受けてきた私の実感です。

実践のポイントになるのは、「Dの必要経費から、Bの自己満足へと、少しずつお金の使い道をシフトしていく」こと。といっても、Bに回すお金をどこかから増やす必要はありません。Dのなかには、義理で続けているだけのおつきあいの出費が残っていることがあります。そこを見直して浮いたぶんが、そのままBの原資になってくれます。金額の大きさは問いません。140円のコーヒーでも、300円の一輪のお花でも構いません。「自分の体温が上がるかどうか」を判断軸にして、自分が喜ぶ方へ繰り返しお金を使っていく。これが、私の経験上、最も効果的なのです。

自分の体温が上がるようなお金を使えるようになった方は、他者との間でも、自然と『温かいお金』を動かす感覚で、お金を上手に使えるようになっていきます。もちろん、ご夫婦での会話や、友人との貸し借り、さらには会食の場面でも。同じ場面に出くわしても、これまでとは全く感じ方が変わってきますので、ぜひ試されてみることをオススメします。

お金と人間関係のもつれは相手ではなく自分の『あり方』の側にあり、相手を変えようとしても変わらないが、自分の体温(エネルギー感)を確かめて立ち姿を調えると映る景色が変わる。

縁は切るものではなく、自然とほどけていくもの

「あの人との縁を、切るべきか、続けるべきか」。人間関係で悩んでいる方の多くが、この二択で頭を抱えていらっしゃいます。ですが、この二択そのものが、私たちを苦しめている原因なのではないかと私は感じています。

ご縁というものは、切ろうとして切れるものでもなければ、続けようとして続くものでもありません。握りしめていた手を少し緩めたときに、砂がサラサラとこぼれ落ちていくように、ほどけるべきご縁は自然にほどけていくものです。逆に、残るべくして残ったご縁は、こちらが特に頑張らなくても、自然と残ってくれるものなのです。

「金の切れ目が縁の切れ目」ということわざも、こう眺め直してみると、少し違って聞こえてきませんか?切れたというよりも、もともとお金でつながっていた関係が、お金がなくなってほどけただけのこと。そこには、悲劇も裏切りもないのです。ただ、その関係の接着剤の正体が明らかになっただけなのですから。

それ以上に大事なのは、他人との関係を切るか切らないかで悩む前に、自分との関係を先に調えることだと私は感じています。自分に対して体温の上がるお金を使うことができているかどうか。自分の気持ちを、自分でちゃんと聴いてあげられているかどうか。自分を”必要経費”として消耗させていないかどうか。これらの問いを、一つだけでいいので問いかけてみてください。

お金と人間関係は、今のあなたのあり方を映し出してくれる鏡だと言えます。私は独立して10年以上、お金のご相談を受け続けてきましたが、この鏡の性質だけは一度も例外を見たことがありません。相手を変えようとしても鏡は変わりません。ですが、こちらの立ち姿(あり方)が少し変わるだけで、鏡に映る景色(目の前の現実)は驚くほど変わっていくのです。

一旦、「切る/続ける」の二択は脇においたうえで、ぜひ、ご自身に主導権を戻して欲しいなと思います。「この人と一緒にいると、体温が上がるかな?」「このお金の使い方をしたら、エネルギーが上がるかな?」そんなシンプルな身体感覚こそが、あなたにとって最も正確な『ものさし』になってくれるのです。

今日、たった一つだけでかまいません。ご自身の体温が上がる方へと、小さくお金を使っていきましょう。その小さな一歩を積み重ねた先に、あなたにとって必要なご縁に恵まれた、素敵な人生が待っていますので。

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