タイムイズマネー(時は金なり)の本当の意味|語源と使い方

『タイムイズマネー(=時は金なり)』とは、時間はお金と同じくらい貴重なので、無駄に浪費せず有意義に使おう、という意味の言葉です。語源は英語の『Time is money』で、アメリカ合衆国建国の父ベンジャミン・フランクリンの言葉に由来します。この記事では、その本当の意味と、時間とお金の『あり方』についてお伝えします。
『時は金なり』ひとことまとめ
- 読み方:ときはかねなり(「きん」ではなく「かね」)
- 意味:時間はお金と同じくらい貴重。無駄にせず有意義に使おう
- 本質:機会費用(別の選択をしていれば得られたはずの利益を手放している)
- 語源:英語「Time is money」。ベンジャミン・フランクリン『若き商人への手紙』(1748年)が広めた
- 英語:Time is money.(Remember that time is money.)
『タイムイズマネー(時は金なり)』の意味・読み方・語源(ベンジャミン・フランクリン)
「時は金なり」は「ときはかねなり」と読みます。「きん」と読み間違えられがちですが、正しくは「かね」です。
『時は金なり(=タイムイズマネー)』という言葉があります。時間はお金と同じように非常に貴重なものなので無駄に浪費してしまうことなく、できる限り有意義に使いましょうといった意味合いの言葉になります。
これは英語の『Time is money(タイムイズマネー)』が語源で、おそらく一度は聞かれたことがあるんじゃないでしょうか?
日本語の『時は金なり』ということわざは、この『Time is money(タイムイズマネー)』の考え方が日本にやって来たときに日本語に翻訳された言葉なのです。
この言葉を言ったとされるのが、アメリカ合衆国建国の父の1人で、100ドル札紙幣の肖像画にも描かれている、政治家、外交官、作家、科学者・発明家として多方面で活躍し、雷が電気であることを示した実験でも知られるベンジャミン・フランクリンという人です。
彼が著した、Advice to a Young Tradesman(邦題:若き商人への手紙)のなかに
『Remember that time is money』
という言葉が記されています。
直訳するのであれば『時間はお金そのものであることを忘れるな』といった意味になります。
また、彼の別の著書『自伝』のなかでは、彼の信念を13の項目にまとめたうちのひとつである『勤勉』の項目において、
「時間を空費するなかれ。つねに何か益あることに従うべし。無用の行いはすべて断つべし」
という言葉も残しています。
こうした言葉から、時間を浪費することがどれだけ人生を無駄にすることに繋がるのか、そして、時間を浪費するという選択をするのはいつも自分で、自分の望む人生が実現するのを妨げているのは周囲の人や環境などではなくて、いつも自分の選択なんだということをよく理解して生きていたことが窺えます。
何気なく生きていると時間はいくらでもあるようについつい錯覚しやすいのが私たち人間です。でも、誰でも知っているように命が有限である以上、時間も決して無限ではなく有限で貴重なものなのです。
お金が現代の資本主義社会を生きていくうえで非常に重要なものであることは誰でも知っています。そのお金と同じかそれ以上に時間は貴重なんだよ、ということを私たちに思い出させてくれているのが、この『時は金なり(タイムイズマネー)』という言葉なのです。
『時は金なり』の成立史 ― 実はフランクリンより前から使われていた
じつは「Time is money」という表現は、フランクリンが最初に生み出したわけではありません。
1719年、イギリスの新聞『The Free-Thinker(ザ・フリーシンカー)』には、すでに「Time is Money」という一節が登場しています。それを、フランクリンが『若き商人への手紙』(1748年)のなかで「Remember that time is money」と磨き上げたことで、現在まで残る決定版になりました。
日本では、フランクリンの成功譚とともに、修身(道徳)の教科書などでこの言葉が紹介されたことが、広まる後押しになったとされます。古い用例としては、福田徳三『国民経済講話』(1917年)に「時(トキ)は金也(カネナリ)」という形が見られます。
『時は金なり』と『Time is money』はどっちが先?
先にあったのは英語の『Time is money』のほうです。1719年のイギリスの新聞に登場し、1748年にフランクリンが『若き商人への手紙』で書いたことで広まりました。日本語の『時は金なり』は、その考え方が日本に入ってきたときに訳された言葉なのです。
ですから「タイムイズマネー」と「時は金なり」は、別々に生まれた2つの言葉ではありません。同じひとつの言葉の、英語版と日本語版ということになります。どちらを使っても意味は変わりませんので、相手や場面に合わせて選んでいただければ十分です。
なぜ『若き商人への手紙』だったのか ― 1748年の商人たちが置かれていた場所
ところで、フランクリンはなぜこの言葉を商人に向けて書いたのでしょうか。
1748年のアメリカは、まだ独立する前の植民地です。銀行も信用調査の仕組みも整っていない時代で、商人や職人にとっての元手は、現金そのものよりも「あの人なら間違いない」という周りからの信用でした。仕入れを待ってもらえるか、支払いを先に延ばしてもらえるか。それが商いの生死を分けていたわけですね。
だからこの手紙は、道徳を説いたものではありません。信用と元手を増やすための、きわめて実務的な助言として書かれています。「時は金なり」が精神論ではなく機会費用の話になっているのは、そもそもの宛先が商人だったからなのです。
そのことがよく分かるのが、同じ手紙のなかにある、もうひとつの一文です。
「覚えておきなさい、信用もまたお金である」(Remember, that credit is money./『若き商人への手紙』1748年)
時間もお金、信用もお金。フランクリンが並べて書いたこの2つは、どちらも目に見えないのに、確かに減ったり増えたりするものです。時間を大切にする人は、約束を守る人でもある。約束を守る人には、信用が集まる。280年近く前の商人向けの手紙が今も読み継がれているのは、この順番が今もまったく変わっていないからだと思うのです。
『時は金なり』を英語で言うと?(Time is money の表現と言い換え)
『時は金なり』は、もともと英語の『Time is money』が語源です。ですから「英語ではどう言うんだろう?」と気になって調べる方も多いのですが、じつは伝えたいニュアンスによって、いくつかの言い換えが使い分けられています。
基本の表現
まずは、もっとも有名な原文がこちらです。
Time is money.(時は金なり)
Remember that time is money.(時は金なりであることを忘れるな)
後者はベンジャミン・フランクリンが『若き商人への手紙』(1748年)で記した形です。「忘れるな(Remember)」の一言が入ることで、自分への戒めというニュアンスが少し強まります。
言い換え表現とニュアンスの違い
同じ「時間は大切だ」という想いでも、英語では切り取り方が変わります。
- Time is precious.……時間は貴重だ。お金を持ち出さずに、時間そのものの尊さを穏やかに伝える言い方です。
- Time waits for no one.……時は誰も待ってくれない。日本語の『歳月人を待たず』にあたる表現です。
- Every minute counts.……一分一秒が大切だ。締め切り前など、今この瞬間を惜しむ場面で使われます。
- Make the most of your time.……時間を最大限に活かそう。行動を後押しする、前向きな言い回しです。
英語での使い方(例文)
実際の会話では、こんなふうに使われます。
- ビジネスで……”Let’s get to the point — time is money.”(要点に入りましょう、時は金なりですから)
- 日常で……”Don’t waste it on things that don’t matter. Time is precious.”(どうでもいいことに使わないで。時間は貴重なんだから)
反対のニュアンスの表現
おもしろいことに、英語には”急がなくていい”という逆向きの言い回しもあります。
- Take your time.……ゆっくりどうぞ/焦らなくて大丈夫、という意味です。
『時は金なり』が「時間を無駄にするな」と背中を押す言葉なら、『Take your time』は「焦って雑にならなくていい」とブレーキをかける言葉です。時間を大切にすることと、追い立てられることは別物——この2つを両手に持っておくと、時間とのつきあい方に余白が生まれるでしょう。
『タイムイズマネー(時は金なり)』の類語・対義語
『時は金なり』と同じように、時間の尊さを説くことわざは他にもあります。あわせて知っておくと、この言葉の輪郭がよりはっきりしてきます。
類語(似た意味のことわざ)
- 一刻千金(いっこくせんきん)……わずかな時間が千金にも値するほど貴重だ、という意味。『時は金なり』にもっとも近いことわざです。
- 光陰矢の如し(こういんやのごとし)……月日が過ぎるのは矢のように速い、という意味。時間の”速さ”に重きを置いた言葉です。
- 歳月人を待たず(さいげつひとをまたず)……年月は人の都合を待ってはくれない、という意味。
- 一寸の光陰軽んずべからず(いっすんのこういんかろんずべからず)……ほんのわずかな時間も無駄にしてはいけない、という戒めの言葉です。
対義語
じつは『時は金なり』には、ぴったり反対の意味を持つことわざはありません。ただ、”急ぐことを戒める”という点でなら、『急がば回れ』や『急いては事を仕損じる』が対照的な視点として挙げられます。時間を大切にすることと、焦って雑になることは別物なんだ、という補助線として覚えておくとよいでしょう。
『タイムイズマネー(時は金なり)』の使い方|例文と、間違いやすい使い方
日常とビジネスでの例文
- 「時は金なりだよ。ダラダラ悩んでいる暇があったら、まずは一歩動いてみよう」
- 「時は金なりとはいうけれど、忙しさに追われて”何のために使うのか”を見失っては本末転倒だね」
日常だけでなく、ビジネスの場面でもよく使われます。
- 会議で……「時は金なりです。まず結論から共有して、限られた時間を有効に使いましょう」
- タスク管理で……「時は金なりだから、優先度の低い作業は思い切って手放して、本当に大事なことに集中しよう」
- 外注の判断で……「自分でやれば10時間かかる作業も、1万円で任せられるなら頼む。時は金なりで考えれば、そのほうが得なこともある」
『時は金なり』は間違い? ― 誤解されやすい3つの使い方
「この使い方で合っているのかな」と迷いやすいところを、先に整理しておきますね。
①「ときはきんなり」と読むのは間違いです。正しくは「ときはかねなり」。金(きん)ではなくお金の「かね」で読みます。
②「時間はすべてお金に換算せよ」という意味に取るのは間違いです。この言葉が伝えているのは換算そのものではなく、後ほどお伝えする『機会費用』の考え方のほうです。
③「とにかく急げ」という意味だけで使うのも、少しもったいない使い方です。英語には『Take your time.(焦らなくて大丈夫)』という逆向きの言い回しもあります。急ぐことと、時間を大切にすることは別物なのです。
座右の銘としての『時は金なり』
座右の銘に選ばれることの多い言葉でもあります。短くて覚えやすく、しかも自分にしか使えない戒めだからでしょう。
もし座右の銘に選ばれるのなら、「無駄にしない」ではなく、「何に使うのかを自分で決める」という向きで持っておかれることをおすすめします。前者は自分を追い立てる言葉になりますが、後者は選び方を自分の手に取り戻す言葉になるからです。
『時は金なり』が”嫌い”と感じるとき
この言葉が苦手だ、という声も少なくありません。急かされている感じがする、休んでいることを責められている気がする。そうお感じになるのなら、それは言葉のほうではなく、受け取り方が「急げ」に寄っているだけかもしれません。
この記事の後半でお伝えするとおり、時間をお金に換算する見方は「ものさし」であって「生き方」ではありません。ものさしは、迷ったときだけ取り出せば十分なのです。
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『タイムイズマネー(時は金なり)』の言葉の本質は機会費用(opportunity cost)の概念にある
この『時は金なり(タイムイズマネー)』という言葉はまれに、「時間は全てお金に換算して考えないとダメ」であったり「時間は全てお金に換金することを前提に考えるべき」といった誤解をされる方もいらっしゃいますがこれは誤りです。
というのも、この言葉は機会費用の考え方の重要性を私たちに教えてくれている言葉だからです。
機会費用(opportunity cost。『機会損失』とほぼ同じ意味で使われます)とは、別の選択肢を選んでいれば手に入ったはずの利益を指す言葉です。
例えば、あなたが今、学生だとして、夏休みにアルバイトをして10万円を稼ぎたいなあと思っているとします。お金を稼いだら、ずっと欲しかったアレが買えるなあ、とか、ずっと行きたかったあの街へ旅行に行けるなあ、とか、いろいろと妄想している状態ですね。
そして、いよいよめぼしいバイトが見つかって、さあガンガン稼ぐぞ!と意気込んではみたものの、いざバイトに応募しようとしたら、急に面倒くさく感じてしまい、「お金は欲しいんだけど働くのは面倒だしなあ・・・」と急に気持ちが萎えて、結局バイトに応募しなかったとします。
その結果、夏休みの間はアルバイトには行かずに、結局だらだらとゲームをしたり、マンガを読んだり、友達と何をするでもなく無為な時間を過ごしてしまったとします。
この場合、仮に夏休みにアルバイトをして働いていれば10万円を稼ぐことができたはずなのに、そうすることを選択しなかったことを指して
「10万円を払って、だらだらと過ごす時間を買った」
という風に考えるのが機会費用の考え方なのです。
だらだらと時間を過ごすことは、一見すると一切お金を使っていないように見えます。でも、それは『時は金なり(タイムイズマネー)』が教えてくれている言葉の意味がよく分かっていないだけなのです。
アルバイトをしていたら手に入ったはずの10万円を捨てて、だらだらと時間を過ごしたということは『10万円でその”だらだら時間”を買った』のと同じだからです。
じつは、この『機会費用』の考え方は、フランクリン自身が『若き商人への手紙』のなかで、具体的な数字を使って説明しています。
「1日に10シリング稼げる人が、その半日を外出したり、怠けて過ごしたとします。たとえ遊びや怠けに使ったお金が6ペンスだけだったとしても、それを唯一の出費だと考えてはいけない。その人はじつは、もう5シリングを――使った、いや、捨ててしまっているのだから」(『若き商人への手紙』1748年・大意)
半日サボって、実際に使ったのはたったの6ペンス。それでもフランクリンは「本当はもう5シリングを捨てている」と言います。稼げたはずの半日分(=5シリング)を手放しているからですね。
これは、先ほどの『10万円バイト』の話とまったく同じ考え方です。250年以上も前から、お金にモテる人はこの視点を持っていたわけですね。
この機会費用の考え方は意識していないとなかなか気づけないもの。この考え方をよく理解して日々の生活のなかで活用している人とそうでない人とでは、収入の面はもちろんのこと、人生の充実感や幸福感といった目に見えない部分でも圧倒的な差が生まれてしまうのはそうした理由があるのです。
「聞いたことがあるけど(意味をよく知らなくて)・・・」で止まってしまうことほど、人生を損していることはないと言えます。

あなたの1時間はいくらなのか|時給に換算して確かめてみる
機会費用の話は、なるほどと思っても、どこか他人事のまま終わってしまいがちです。10万円のアルバイトも、5シリングのフランクリンも、自分の生活の数字ではないからですね。
そこで一度だけ、自分の1時間にいくらの値札がついているのかを確かめてみることをおすすめします。計算はとても簡単です。
手取りの年収 ÷ 1年間に実際に働いている時間 = あなたの1時間の値段
たとえば手取りが400万円で、週40時間を50週ぶん働いているとすると、年間の労働時間はおよそ2,000時間。400万円 ÷ 2,000時間で、1時間あたりおよそ2,000円という数字が出てきます。
この数字を持っていると、日々の選択の見え方が変わります。
100円安い卵を買うために、往復1時間かけて隣町のスーパーへ行ったとします。お財布の中身は100円ぶん増えたように見えますが、機会費用の考え方では2,000円を払って100円を受け取ったことになります。差し引きで1,900円を手放している計算ですね。
反対に、1時間かけて調べようとしていたことが、3,000円の本を1冊読めば10分で片づくのなら、その本は高いのではなく安いということになります。
ただし、ここでひとつだけ気をつけていただきたいことがあります。
時給換算は「ものさし」であって、「生き方」ではありません。
子どもと過ごす時間や、好きな人と何をするでもなく過ごす時間に、2,000円という値札をつけて「損だ」と考えはじめると、この言葉は途端に人を追い立てるものに変わってしまいます。それは冒頭でお伝えした「時間は全てお金に換算して考えないとダメ」という誤解そのものです。
値札を思い出すのは、迷ったときだけでかまいません。やるか任せるか、行くか行かないか。判断がつかないときにだけ、この2,000円を取り出してみる。それくらいの距離感で持っておくと、時間との付き合い方を調えることができます。
時間はお金で買うこともできる|『時は金なり』のもう一方の使い方
ここまでは、時間を手放すとお金も一緒に手放している、という側の話でした。じつは『時は金なり(タイムイズマネー)』には、まったく逆向きの使い方もあります。
お金を払って、時間のほうを取り戻すという使い方です。
食洗機や乾燥機つきの洗濯機を買う。掃除を人にお願いする。経理を税理士さんに任せる。少し高くても特急に乗る。どれも、お金を払って自分の時間を買い戻している行為ですね。時間とお金が交換できるものなら、交換の向きは片方だけではないわけです。
判断に迷ったら、さきほどの自分の1時間の値段を持ち出してみてください。
1時間あたり2,000円の人が、月に4時間かかっている作業を月5,000円で任せられるのなら、8,000円ぶんの時間を5,000円で買い戻していることになります。逆に、1時間で終わる作業に3万円を払うのなら、それは買いすぎかもしれません。数字にすると、なんとなくの「もったいない」から離れて考えることができます。
ただ、ここでも大事なのは金額のほうではありません。
買い戻した時間を、何に使うのか。
食洗機を買って浮いた30分を、結局スマホを眺めて過ごしてしまうなら、それは時間を買ったのではなく、だらだらする時間を高い値段で買い直しただけになってしまいます。冒頭の10万円のアルバイトの話と、実は同じことが起きているのですね。
お金を使って時間を取り戻すことは、それ自体はとても良い判断です。けれどその価値が決まるのは、取り戻した後の使い道のほうです。何を手放して何に時間を注ぐのかを決めているのは、結局その人のお金との『あり方』ということになります。
その使い道が『自己投資』になるのか、それとも”事故投資”で終わるのかは、お金の4つの窓で見分けることができます。
時間もお金も、活かし方にあり方が出ます。あなたのタイプは?
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他人の時間を奪う人はお金にモテない
私は独立起業してから、たくさんの方とお会いしてきました。
そのなかには経済的に大成功された方もたくさんいらっしゃったのですが、そうした経済的にも精神的にも余裕のある人生を手に入れた皆さんに共通しているものがひとつあることに気づいたのです。
それがお金よりも時間を大事にして生きているということだったのです。
自分の時間はできるだけ自分の意志で自由に使えるように意識しながらコントロールしていて、その貴重な時間を上手く使いこなすことによって、結果として上手くお金にモテていたのです。
お金そのものをガツガツと追いかけるのではなくて、時間を上手に使って、他の人がしたことのないような経験や体験を積極的にしてみたり、新しい分野について積極的に学んでみたり、自分の知らない世界をよく知っている人に会いに行って、その分野の話を聞いて視野を広げるために自分の時間を優先的に使っていたのです。
彼ら彼女らがそうした時間の使い方をする理由は、先にお話しした『時は金なり(タイムイズマネー)』の本質である機会費用の概念をよく理解しているからです。
目的もなくただだらだらと過ごしたり、したくもないことをイヤイヤすることに時間を使うのは、本当に自分がやりたいことやしたいことをした時に得られたはずの利益を自ら捨てているのと同じです。
そのことをよく理解している人ほど時間を上手に使おうと意識した日々を過ごしているので、結果として、よりお金にモテやすい傾向にあるのです。
そうした背景もあって、時間の使い方に対して意識の高い人ほど他人から時間を奪われることを極端に嫌う傾向にあります。
だから、例えば、初対面で自慢話や売り込みのような自己紹介をする人、誰の紹介もないのにいきなり「会ってお話させてください」と言ってくる人、イベントに参加申し込みをしたのにも関わらず直前になって自己都合でキャンセルする人、みたいな残念な人たちからは、できるだけ距離をとって、できるだけ関わらないようにして、自分の時間を奪われないように細心の注意を払っているのです。
でも、これは逆の立場で考えてみると当然と言えば当然ですよね?
ただの自慢や売り込みばかりの自己紹介をする人に対しては、無意味な話を聞いている分だけ時間を無駄に浪費した(もっと他のことに時間を使えたのに・・・)と感じるのが人間というもの。
また、紹介もないのにいきなり「会ってお話させてください!」と言ってくる人には、「一体この人はどんな人なんだろう?」「何のために会いたいんだろう?」「何か売り込みをしたいのかな?」「どんな風に返事を返そうかな?それともスルーしようかな?」とあれこれと悩んでしまい、結果、自分の意志とは無関係に時間を奪われてしまったと感じるでしょう。
さらに、イベントに申し込んだのにも関わらず直前でキャンセルする人に対しては、もしそのイベントが満席だった場合、その人が参加申し込みをしていなければ申し込みをすることのできた人の機会を奪ったのと同じですし、主催者側も事務作業の手間も増えて時間が減り、収入も減ってしまっているということに全く意識が向いていない無頓着な人なんだということが透けて見えてしまいます。
そうした人と積極的に関わりたいと感じる人は普通はいないと考えるのが自然ですよね?
そういう意味でも、時は金なりという名言が教えてくれる機会費用の概念をよく理解して、お金にモテるようになりたいのであれば相手の時間を奪うような行為をできるだけしないように心がけることが絶対に不可欠なのです。
他人の時間を奪うことに気づけない人ほど、お金にモテにくい傾向にあります。私も含めて、人間誰しも自分のことばかり考えていると、ついつい無意識にやってしまいがちですので十分注意したいポイントですね。
現代の『タイムイズマネー』|タイパ時代に意味はどう変わったのか
いまは「タイパ(タイムパフォーマンス)」という言葉が当たり前に使われる時代です。動画を倍速で観る、要約だけを読む、結論から先に聞く。どれも、限られた時間からできるだけ多くを受け取ろうとする工夫ですね。
タイパと機会費用は、よく似ています。どちらも「この1時間で、自分は何を受け取っているのか」を見ようとしている点は同じです。280年前の商人向けの手紙が、いまも読まれ続けている理由がここにあります。
ただし、決定的に違うところがひとつあります。
タイパは「量」を増やそうとします。機会費用は「何を選ぶのか」を問います。
10本の動画を倍速で観て5本ぶんの時間で済ませた人と、1本をじっくり観て考え込んだ人。タイパの物差しでは前者に軍配が上がりますが、機会費用の物差しで見るなら、答えは「その5時間を、そのあと何に使ったのか」で変わります。
効率化そのものが目的になると、浮いた時間をまた効率化のために使うことになります。そうして手元には時間が増えているはずなのに、なぜか追われている感覚だけが残る。これは私自身にも覚えのあることです。
フランクリンがこの言葉を書いた相手は、目的のはっきりしている商人たちでした。信用と元手を増やすために時間を使え、という話だったわけです。つまりこの言葉は、もともと「速く生きろ」ではなく「何のために使うのかを決めろ」と言っていたのですね。
倍速で観るのか、じっくり観るのか。その判断そのものに、その人のお金と時間に対する『あり方』がにじみ出るのです。
名言は実践できてはじめて意味がある
名言は知っているだけでは意味がありません。というのも名言は実践できてはじめて意味のあるものだからです。
『時は金なり(タイムイズマネー)』
この名言を一度は聞いたことのある人や知っている人はとても多いと思います。
でも、その本質である機会費用の概念を理解したうえで、日常生活のなかで実践しながら、人生をより良くするために現実に役立てることの出来ている人はそれほど多くないように私は感じます。
そもそも名言というのは本質的かつ抽象的な概念であって、その言葉を発した人が、その境地に辿り着くために膨大な数の試行錯誤を繰り返しながら、余分な情報を徹底的にそぎ落として、本当に必要な核となる部分だけを削り出してギュッと凝縮したエッセンスです。
だから、名言を自分の人生に活かそうとするのであれば、言葉の表面だけをなぞって分かったつもりになるのではなくて、その言葉の背景にあるその人のひととなりを理解したうえで、そのプロセスに目を向ける必要があるのです。
世界的に有名な大富豪と呼ばれる人が「人生はお金じゃないんだよ」と言うのと、日々の生活のお金にすら困っている人が「人生はお金じゃないんだよ」と言うのとでは全く意味も価値も違う理由はそこにあります。
そうした言葉の裏に隠れている本質に意識を向けながら、日々、機会費用の視点を通じて『時は金なり(タイムイズマネー)』を実践しながら、自分らしい人生を生きていきたいものですね。
人生はたったの一度きり。死ぬ直前に「あれをやっておけばよかった・・・」と後悔しないように、今日から『時は金なり(タイムイズマネー)』を実践していきましょう。
時間の経つのは本当にあっという間の『光陰矢の如し』で、しかも、二度と取り戻せないものなのですから。

『タイムイズマネー(時は金なり)』のよくある質問
「時は金なり」の読み方は?
「ときはかねなり」と読みます。「きん」ではなく「かね」です。
「時は金なり」は誰の言葉?
ベンジャミン・フランクリンが『若き商人への手紙』(1748年)で広めた言葉として知られています。ただし、それ以前の1719年の新聞『The Free-Thinker』にも同じ表現が見られます。
「時は金なり」を英語で言うと?
「Time is money.」です。フランクリンは「Remember that time is money.(時は金なりであることを忘れるな)」と書いています。
「時は金なり」の本当の意味は?
時間はお金と同じくらい貴重だ、という意味です。その本質は『機会費用』=別の選択をしていれば得られたはずの利益を、いま何に使うかで手放している、という考え方にあります。
「時は金なり」に続きはある?
フランクリンは同じ『若き商人への手紙』のなかで、「覚えておきなさい、信用もまたお金である(Remember, that credit is money.)」とも書いています。時間もお金、信用もお金。この2つが並べて書かれているところに、この言葉のほんとうの射程があります。
「機会費用」と「機会損失」は何が違う?
ほぼ同じ意味で使われますが、少しニュアンスが違います。『機会費用』は、その選択のために手放した“もっとも価値の高い別の選択肢”の価値を指す経済学の言葉です。『機会損失』は、本来得られたはずの利益を逃してしまうことを指し、ビジネスの現場でよく使われます。どちらも「時は金なり」が教えてくれる考え方で、時間の使い方ひとつで、この機会費用(=機会損失)が日々生まれているのです。
「Time is money」以外の英語の言い方は?
「Time is precious.(時間は貴重だ)」「Time waits for no one.(時は誰も待ってくれない)」「Every minute counts.(一分一秒が大切だ)」などがあります。伝えたいニュアンスによって使い分けられます。
「時は金なり」を本当に活かせるかどうかは、結局はお金と時間に対するあなたの『あり方』次第。いまのあなたのお金の『あり方』は、お金モテ冒険者タイプ診断で1分ほどでわかりますので、よかったら確かめてみてください。
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